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最初に自己紹介と、普段どんな写真を撮っているのかについてを一人ずつ話した。
写真を撮る作業は誰もがカメラやスマートフォン等で日常的に行っている活動であるが、美しい風景や活動の記録などが主である。今回のワークショップではカメラを絵筆の代わりとして、本人が感じる「抽象」を、撮影を通して表現する。また、それを通じて「抽象」とは何かを考えるワークショップであることを説明する。
ワークショップの導入としてまずは、何の条件もつけずに各自が考える「いい写真」を撮りにいく。展示室内は撮影不可、館内のフラッシュ撮影は禁止とした。個人で館内、敷地内を自由に動き回り様々な場所で撮影をしてきた。
撮った本人が一人ずつ写真について説明したあと、他の参加者がそれぞれ思ったことを発言していく。人により写真にどんな印象を持つかは人によって違い、また、違う人が同じ対象物を撮っても、構図やトリミングで印象が変わることがわかった。
午前中に撮影した写真を踏まえ、午後は「抽象」に見える写真を撮ることを説明する。
「抽象」の概念の説明についてはあえて詳しくはせず、各自が考える「抽象」的な写真を撮影した。参加者は少し考えながらも自分なりに法則を決め撮影をしてきた。
撮ってきた写真から2点選び、そのうちの1点はプリントアウトして並べ、全員で鑑賞する。発表をしながら各自がどのように抽象をとらえたのかを聞きあい、意見を交換していく。それぞれの発想や着眼点に驚き、感心する参加者が多かった。
これまでの活動を振り返りあらためて学芸員から「抽象」という概念について説明する。絵画などにおける「抽象(化)」とは(1)対象物のある特性・性質を単純化すること。(2)形のない対象に目に見える形を与えていくこと。などを説明した。また、目の前にあるものを「抽象」として認知する主体は私たち人の方にあり、物の側にはないことを伝え展示室へ鑑賞に行く。
コレクション展示を参加者全員で何点か鑑賞する。神原泰≪ペシミストの手記≫、曹 良奎≪マンホールB≫、瑛九≪影≫、鳥海青児≪鶉≫等作品を鑑賞する。
見た目は具象であっても、頭の中で抽象と感じられる場合もある点に注目し、認知する主体としての「自分」が重要であることを確認した。
1日目を振り返り、明日は今日の活動を踏まえた上で撮影することを話し終了する。
1日目の活動を振り返り、視覚的に抽象に見えるものが本当に抽象か、言葉に惑わされずに見てみることを説明。
2日目の午前は、抽象写真を撮ることを強く意識し、各自撮影を行った。
個人個人行動し、撮影終了した参加者から順にA4サイズに1枚ずつ印刷をする。
グループごとに、メンバーが撮影した写真を互いに見せ合う。自分が撮影した写真がどんなイメージを持っているか他のメンバーの意見を聞く。参加者は活発に意見を出し、どんなイメージを持つか紙に書き出していった。
全ての意見が出た後、撮影者自身でもう一度自分の作品を見つめ、最後にタイトルをつけていく。
作品に様々なタイトルがついたが、作品に思いを託すタイトルが多かった。撮られた対象にとらわれず、そこから何を考えるか・思うか考えることが最終的にできており、抽象のイメージを広げていくことができていた。
後日、一部の参加者から「抽象」についてさらに考えたいという意見が出たため、有志のメンバーでさらに理解を深める時間を持った。
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