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今回のワークショップの予定や考え方の説明。
前年度のワークショップ「線で人の形を見る 立体のクロッキー」は、「見えた線を表現する」だったが、今回は、それに対して逆に、「知っていることは見えるし表現できる」ということを軸に、学習と描く体験を交互に進めていく。
アリストロメリア(植物)を描く。
各作業机に1本ずつアリストロメリアを置き、とりあえず描いてみる。
なぜ、アリストロメリアかを説明。葉が茎からでたあとねじれて、裏表が逆転していることが、観察だけで描けたかどうかがポイント。
アリストロメリアを分解してみてみる。
パーツに分解することで、全体を見ただけでは「見かけの形」になってしまうパーツそれぞれの形とつながり方などを理解する。
指を描く。
指が細い円筒形やソーセージのようなものとどのように違うがイメージしてから、指を観察して描いてみる。指の外側と内側、あるいは左右の違い。指の可動する方向が作り出す形態の特徴を理解してから見る。
肘を描く。
腕をまくった状態で、上腕から下腕部を含むようにスケッチする。回転やひねりが可能な骨と関節であることが指との違い。
芸用解剖学の変化。最近は図がコンピュータで描かれ、アニメーターやCGクリエーター向けになってきていることを話したあと、立体の基本的な考え方、人間の形、組み立て、成り立ちについて、時間のゆるすかぎり紹介。
通常のワークショップに比べ30分早く集合して、人物デッサンをするための準備や位置取りをおこなった。
1回のポーズ時間は20分。それを8回おこなう。
身体の形がみやすい着衣で、身体の構造上の要点に4カ所ほどマークを入れた。
画用木炭と木炭紙を使った素描未経験の参加者が多いため、途中のポーズ休憩時間に簡単な木炭の使い方を説明した。
素描が進むにつれて、形の観察よりも自分なりの描出性が高くなっていく。
人体の形についての知識や経験を観察にいかせるか、難しい課題になっている。
午後3時に、ポーズ終了。全員の素描を並べてみる。経験に左右される上手下手ではなく、どのように観察したかの痕跡を見てみる。
残ってくれたモデルさんが講評(鑑賞)会に参加してくれた。なぜ、その形がそうなっているか、いくつかの実例を見直してみた。
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