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掲載日:2018年1月25日

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ワークショップ|活動の記録「コレクションから:佐藤忠良 塊の変貌」

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ワークショップ「コレクションから:佐藤忠良 塊の変貌」

  • 日時:2017年8月19日(土曜日)10時~16時
  • 場所:創作室1、佐藤忠良記念館
  • 担当:嶋貴明(当館教育普及部学芸員)
  • 参加者数:15名

10時~ イントロダクション(創作室)

彫刻や立体表現の特質とその鑑賞(の難しさ)について、塊を認識すること、観察と触察の差、「見る」ことと「さわる」ことで変化するものを体験できるかどうかなど、ワークショップの軸を話す。

ワークショップの様子1

参加者の自己紹介を兼ねて、好きな彫刻作品(佐藤忠良、それ以外の作家)や参加者自身と彫刻のエピソードなど「彫刻について何を思うか」を話す。

  • 好きな彫刻家:ロダン/ミケランジェロ/舟越保武&桂の父子等
  • 佐藤忠良作品体験:帽子で顔を隠しているところが好き/《群馬の人》等
  • 彫刻への思い:彫刻はよくわからない、なので参加/彫刻はどうやって作っているのか。

10時30分~ 鑑賞(佐藤忠良記念館)

  • 彫刻家がどのように塑像の作品を制作していくか、簡単に話す。
  • 「なぜ、胸像でなく頭像か?」は、このワークショップでも重要な部分。
  • 彫刻は色々な方向から見るものだが、佐藤忠良の作品は正面や側面から見ると良く見えるかもしれない。
  • 彫刻は、重い素材で作るけれど「軽さ」を表現したり、硬い素材で作るけれど「やわらかさの変化」など、絵画とは違った不思議さがある
  • ブロンズ彫刻ではモティーフの固有色はつけられていない。(のはなぜだろうか。)

ワークショップの様子2

11時30分~ お話(創作室)

佐藤忠良の粘土による短時間の人体像制作の連続写真をみる。
クロッキー的に造られ、そのため粘土塊が一瞬にして人体に見えることがわかりやすい。

13時~ 粘土を練る(創作室)

5分程度粘土を練る。使いやすい かたさ(粘度・なめらかさ)が必要。

ワークショップの様子3

13時05分~ 塊で表現する練習

  • (1)3cm×5cm×20cmくらいの円筒をつくる。
  • (2)円筒に「前後(裏表)」を作るように形を変化させてみる。
  • (3)1分でこの円筒を「腕」にする。
    →半分に切って「表」面を90度回転させると腕に見える。
  • (4)さっきよりも細めの円筒形に戻す。今度は「脚」にする。
    →半分に切って表と裏で上下にずらしななめにくっつける。
  • (5)8cm×15cmくらいの短めの円筒形を「胴体」にする。
    →ひねると胴体に見える。
  • (6)2~3のパーツから胴体をつくる。
    ワークショップの様子4
  • (7)10cm直径くらいのお団子をつくる。2分で「頭蓋骨」にする。
    ワークショップの様子5

塊を触って見る練習

手を洗って、アイマスクをして、ある「2つのもの」を触ってみる。
(2つのもの=石2個、それぞれは形状や肌触りが違う。参加者は石と伝えられていない。)
アイマスクをしたまま、粘土で塊の形をつくってみる。

ワークショップの様子6

15時~ お話

佐藤忠良作が胸像でなく頭像をつくることについて。頭部の持つ塊としての強さ。または塊の原形の一つとしての頭部(頭蓋骨)。/彫刻(塊)での表現とは何か。

15時10分~ 展示室へ

アルプの《葉のトルソ》をみる。
四方から見る必要のある作品。
(この像をつくる塊に裏表があり、かつ、台座まで含めると4つのパーツになる。それらが組み合うことで、みる方向でのみえかたの変化が大きい)

15時30分~ 触察(佐藤忠良記念館)

佐藤忠良作品《うれ》《ユイ》の触察。
撫でるだけ(表面のテクスチャを味わうだけ)では意味がない。両手を使い、包み込むように触れることで、塊を感じ取る。

ワークショップの様子7

16時~ 再び作品をみる

午前中見た作品を中心に各人のペースで見直し終了。

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