農業早期復興プロジェクト/現場に適した技術開発による産地の復興支援/産地復興に向けた新たな技術等の開発/少量培地栽培技術の開発(イチゴ)
(農園研 園芸栽培部)
亘理地域から石巻地域にかけては,イチゴやトマトなど施設野菜の大産地であり,県産出額はイチゴ60億円,トマト21億円であり,地域経済に与える影響も大きくなっています。
今後,短期間で園芸作物栽培を再開したい農家も多いのですが,安定した施設栽培を行うためには,除塩対策を十分に行うことが重要であり,また,当面の対策として塩分を含んだ土壌から隔離した低コスト少量培地培地栽培技術を導入することが必要となります。
試験・調査概要
- 1)供試品種
「とちおとめ」,「もういっこ」
- 2)試験区
- 3)耕種概要
- (1)試験場所:農業・園芸総合研究所 鉄骨ハウス
- (2)試験規模:1区 20株 2反復
- (3)耕種概要
- 採苗:2011年7月26日
- 定植:2011年9月20日
- 施肥量(kg/a):N-1.5,P2O5-1.0,K2O-1.5
- 栽植様式:うね幅120cm,株間20cm
試験・調査状況(結果)
- 開花始期(11月11日調査)の「とちおとめ」の生育は,土耕栽培に比べ,草高,最大葉の葉身長,葉幅とも,ベンチ栽培では劣る傾向がみられますが,今後,収量との関係をみる必要があります。
- 「もういっこ」では,葉幅がベンチ栽培でやや劣る傾向がみられますが,草稿と葉身長はほど同等です。
(平成24年1月13日掲載)
イチゴの簡易ベンチ栽培


※ 宮城型養液栽培用栽培槽+イチゴ用育苗培土を使用