普及に移す技術第91号/普及技術7
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普及技術(平成27年度)
分類名〔家畜〕
新しい基幹種雄牛「花茂桜」
新しい基幹種雄牛「花茂桜」(PDF:330KB)
宮城県畜産試験場
1 取り上げた理由
肉用牛集団育種推進事業による和牛産肉能力検定は,優れた宮城県産の種雄牛を造成し地域の肉用牛の改良を推進するため実施されている。産肉能力検定の結果,宮城県肉用牛改良委員会で「花茂桜」が選抜され基幹種雄牛となったのでその特性を示し普及技術とする。
なお,平成28年2月から家畜人工授精用凍結精液が配布されており,県内で保留が進んでいる「茂洋」を父に持つ母牛等への交配利用が期待されている。
2 普及技術
- 1)和牛産肉能力検定済み種雄牛「花茂桜」と産子の枝肉(ロース)
写真1和牛産肉能力検定済み種雄牛「花茂桜」
写真2産子の枝肉(ロース)
- 2)特性等
- a「花茂桜」は父に「第1花国」,母の父に「平茂勝」,母の母の父に「福桜(宮崎)」を持つ血統であり,藤良系,気高系からなる血統構成で肉量重視型の種雄牛である(表1,表2)。
- b「花茂桜」の産子は,現場後代検定の結果から,とくに枝肉重量,ロース芯面積,バラの厚さ,推定歩留に秀でており,脂肪交雑も良好で,また子牛の発育においては優れた発育値が期待できる(表2,表3)。
表1 生年月日,産地,血統,特性(優点,欠点)
表2 現場後代検定
3 利活用の留意点
- 1)「第1花国」を父牛に持つ繁殖雌牛との交配は近交係数が高くなるので,注意を要する。
4 背景となった主要な試験研究
- 1)研究課題名及び研究期間肉用種雄牛の検定(平成21~26年度)
- 2)参考データ
表3 和牛産肉能力直接検定成績
図1 「花茂桜」の標準化育種価(SBV)
- 3)発表論文等
- 4)共同研究機関
全国和牛登録協会宮城県支部
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