普及に移す技術第91号/普及技術2
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普及技術(平成27年度)
分類名〔水稲〕
やわらかさが長持ちする水稲もち新品種「こもちまる」の施肥法
やわらかさが長持ちする水稲もち新品種「こもちまる」の施肥法(PDF:142KB)
宮城県古川農業試験場
1 取り上げた理由
平成24年度に本県の奨励品種に採用された「こもちまる」(系統名:「東北糯199号」普及に移す技術第88号)は,「みやこがねもち」よりも耐倒伏性や耐冷性に優れ,いもち病にも強い等,栽培面で有利な特性を持っており,品質低下しにくい糯品種として期待されている。
高品質で安定生産のための栽培法を検討した結果,収量構成要素の目安が得られたので普及技術とする。
2 普及技術
- 1)整粒歩合90%以上を目標とした場合,m^2当たり穂数は355本程度,m^2当たりもみ数は30千粒程度とする(図1,表2)。収量及び収量構成要素の目安は以下のとおりである。
- 2)上記目標を満たすための幼穂形成期の生育の目安は以下のとおりである。
- 3)基肥は10a当たり窒素成分で4kgとし,追肥は整粒歩合を確保するために減数分裂期に窒素成分で10a当たり1~2kg程度を施用する(図1,表2)。
- 4)つき餅の硬化性は基肥量・追肥により差はなく,硬くなりにくい(図2)。
3 利活用の留意点
- 1)本試験結果は,古川農業試験場(北部平坦)において得られたものである。
- 2)「こもちまる」(系統名:東北糯199号)の特性については,普及に移す技術第88号を参照のこと。
- 3)発芽粒の発生を防ぐため,刈り遅れ等に注意する。
問い合わせ先:宮城県古川試験場水田利用部電話0229-26-5106)
4 背景となった主要な試験研究
- 1)研究課題名及び研究期間
新品種栽培法の早期確立(平成25~27年度)
- 2)参考データ
表1 基肥及び追肥別生育ステージ(平成26・27年の平均)
表2 基肥及び追肥別収量構成要素(平成26・27年の平均)
- 3)発表論文等
- a 関連する普及に移す技術
- a)水稲新品種「東北糯199号」(第88号 普及技術)
- 4)共同研究機関なし
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