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軽水炉でプルトニウムを使う、プルサーマルに関しまして、1/3をMOX燃料にしていいという報告がでております。この報告、(MOX燃料の組成について)、原子力安全委員会原子炉安全基準専門部会報告書「発電用軽水型原子炉施設に用いられる混合酸化物燃料について」(通称「1/3MOX報告書」)では、プルトニウムの最大含有率はペレット最大で約13%とされており、これに対して女川原子力発電所の場合は最大で約10%程度です。また、核分裂性プルトニウムの富化度については「1/3MOX報告書」では8%とされており、女川では約6%程度です。同様に最高燃焼度は「1/3MOX報告書」では45000とされており、女川では、40000単位を設定しています。
この「1/3MOX報告書」では、今の原子炉で燃料の1/3程度にプルトニウムを利用する上では,特に大きな設備変更をする必要はないと報告されており、プルトニウムを利用すると直ちに危なくなるということはありません。
小林先生が制御棒を増やした例があるという話をされていますが、日本の原子炉は、非常に安全に作られており、制御棒の数がもともと多いものとなっています。また、(停止時に)臨界にならないように設計基準が定められていますが、設計基準を充分に満たしています。なお、MOX燃料を使用すると今よりも安全裕度が少なくなりますが、それでも設計基準を充分満たしているのです。(右図)
燃料の事で幾つか説明したいと思います。
この報告書では、留意点ということで、ペレットの融点、熱伝導度が低下するというのがありますが、先ほど、梅田副社長が説明されたとおり、充分余裕があるということです。次に,ペレットのクリープ速度が増加するというのがありますが、これは、燃料がやわらかくなるという意味で、どちらかというと燃料が壊れにくくなるという話です。
先ほど、小林先生から核分裂生成ガスの放出率、ペレット内プルトニウムの含有率が不均一の可能性というのがありました。
プルトニウムの塊があれば、そこだけ異常に燃焼するのではないか、その部分だけ非常に温度があがるのかというと、実は数度上昇するだけですぐに消滅してしまいます。0.4mmぐらいのプルトニウムスポットがあるという想定で検討が進められていましたが、実際(の燃料を)確認すると、大きなプルトニウムスポットは出来ておりません。原子炉での使用初期においてプルトニウムスポットは分解され、特に燃料全体に悪影響を及ぼさないということが分かっております。日本原子力研究所でプルトニウムの非常に大きな粒を入れて、非常に過酷なデータ試験をやったのですが、燃料は壊れないということが分かっております。
それからガスの発生による内圧の上昇の話ですが、対策をとっています。急速に上がっていくから危ないということではなく、ウラン燃料と同じ程度の圧力になるように設計しております。ブランパンという人が発表しておりますのは、非常に高出力を無理やり出させるとガスがでるということでして、普通の燃焼の仕方ですと、ウラン燃料と変わりないという報告が出ています。
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