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令和2年11月11日(水曜日)に栗原市立若柳小学校6年2組児童が,「ジオパーク学習」に取り組みました。
栗駒山麓ジオパーク推進協議会に所属するジオガイドらから指導を受けながら,栗駒山麓ジオパークの実地踏査や観察・実験などに取り組み,“自然のありのままの姿”について学びました。
若柳小学校では6年生(全3学級)が,各日,学級ごとに栗駒山麓ジオパークを見学する教育課程を実施しています。栗原市で発生した大きな自然災害「平成20年岩手・宮城内陸地震」について理解し,自分たちが生活する地域の地層に関心を高めながら,「土地のつくりと変化」学習を深められるように行っています。
学校経営全体構想の柱に,“体験活動等を重視して社会性と命を大切にする心を育てる教育の推進”,“保護者,地域及び異校種等に対して,学校の方針・取組等を積極的に発信して,協働による教育の推進”を掲げて実践しています。
学校を出発する時から,それぞれのバスにジオガイドが同乗し,平成20年岩手・宮城内陸地震や栗駒山麓ジオパークの大地の歴史について概要を説明しながら移動しました。栗駒山麓ジオパーク推進協議会専門員の中川理絵氏が制作した教材シートを児童に配布し,考えたことや分かったことを整理できるように活用させました。
愛染湖ふれあい公園から「荒砥沢地すべり」を見学させました。変動した大地の大きさを示して国内最大級の地すべりであることを知らせ,また,移動した土砂が荒砥沢ダムに勢いよく流入して6mの高さの波が発生したことを伝えました。規模の大きさを目の当たりにし,児童らは「すごい」,「でかい」などと言葉に出して驚きました。
冷沢崩落地ではアスファルトに大きな亀裂が入り,道路が大きくゆがんだ状況を確認させました。児童は,現場に残る案内標識が示す“栗駒・岩ヶ崎”方向に道路がなく,崩落して崖になっている状況を知りました。大地の変化を間近で見学し,言葉を発さずにジオガイドの説明に聞き入りました。
栗駒山麓ジオパークビジターセンターでは,栗駒山麓ジオパークを形成する岩石に実際に触れさせ,硬い岩石がある一方で,粉っぽい,少し力を入れただけで砕けてしまう岩石があることを観察させました。「柔らかい層の上に硬い層が積み重なっていたらどんなことが起きやすいだろうか」などと問い掛け,児童が実際に見たり感じたりしたことを整理して考えられるように導きました。
地すべりシミュレーターを班ごとに使用させ,山型にした土に揺れを加えていくと崩れる様子や,土の間に柔らかい粉を挟んだ山はそれを境にして崩れてしまうことを,実験を通じて学ばせました。
実際に見学したり体験したりすることによって,児童は大地の壮大さや自然の驚異を感じとることができた様子でした。
年間指導計画上の配列を工夫して事前・事後の学習指導を行うことにより,児童はより探究的に学ぶことができると期待できるプログラムでした。
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