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国絵図は、幕府が諸藩に命じて国ごとに製作させたもので、全国的な規模では慶長年間、正保年間、元禄年間、天保年間の4回作成された。
本資料は正保年間に陸奥国のうち仙台領を描いた国絵図であり、仙台藩が幕府に提出した原本を元禄10年に写したものである。写しは転写図と清書絵図があるが、現存するのは本清書絵図のみである。
仙台領を描いた国絵図は6点現存する。最も新しい天保国絵図は国立公文書館所蔵で、全国の天保国絵図とともに重要文化財に指定されている。元禄のものは4点を県図書館で所蔵しており県指定有形文化財に指定されている。正保のものは軸装された1点で本資料のみである。慶長国絵図は現存していないため、仙台領を描いた国絵図で最も古いものであり、正保国絵図の姿を伝える唯一の貴重な資料である。
本資料は体裁や記載事項、彩色にいたるまで原本を忠実に模写・再現した精度の高い絵図であり、元禄年間、天保年間の国絵図と並び、江戸時代の仙台藩に関して豊富な情報をもたらし、本県の地理・歴史・交通・産業等の変遷を知る上で非常に重要な記録である。(仙台市博物館蔵)
全体図 | 松島湾 |
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