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檜愼図は、水辺に直立する愼、檜の木立と岩を主景とし、樹下にはつつじ・たんぽぽ・すいせん・すみれなど春の草花を配している。また、笹図は、笹の姿をいろいろ変化させて12面描いたものである。これらの図柄は、桃山時代の余風を湛える金碧障壁画である。樹木や岩の表現は、瑞巌寺本堂の鷙鳥図や孔雀図中に近いものを見ることができ、両者は極めて近い関係にあったことが推定できる。このことから本障壁画は、慶長・元和ころを中心に活躍した仙台藩お抱えの狩野派の画人、佐久間左京(狩野左京)一派の作と考えられ、当代地方画壇の稀に見る遺例である。
(紙本金地著色檜愼図:床貼付3面・襖貼付6面、紙本金地著色笹図:障子腰貼付12面)
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