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掲載日:2025年2月21日

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市販薬のオーバードーズ(過量摂取)について

  1. 「オーバードーズ」「OD」って何?
  2. 「オーバードーズ」の実態
  3. 「オーバードーズ」は安全?違法じゃないから安心?
  4. 「オーバードーズ」につながる原因
  5. 「オーバードーズ」をしてみたい気持ちになったら
  6. 相談窓口
  7. 薬剤師、登録販売者の方へ

overdose

 1.「オーバードーズ」「OD」って何?

医薬品を、決められた量を超えてたくさん飲んでしまうことを指して、「オーバードーズ(Overdose)」と言われています。

特に最近、かぜ薬や咳止め薬などを、かぜや咳の症状を抑えるためではなく、感覚や気持ちに変化を起こすために大量・頻回に服用することを指して、「オーバードーズする」「ODする」などと言われています。

用法・用量を守らず服用を繰り返すうちに、それまでの量では効かなくなり、オーバードーズがさらに進むおそれがあります。さらに服用を続け、薬に依存してしまうと自分の意志ではやめられなくなることがあります。

近年、オーバードーズにより亡くなってしまう事例が発生するなど、深刻な社会問題となっています。

 2.「オーバードーズ」の実態

全国の精神科医療施設における薬物関連精神疾患の実態調査(2022年)(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)によると、全国の精神科医療施設における治療を受けた10代患者の「主たる薬物」として、市販薬の割合が年々増加しており、令和4年の調査では65.2%となっています。

全国の精神科医療施設における治療を受けた10代患者の「主たる薬物」の推移

主たる薬物の推移

また、医薬品のオーバードーズが原因と疑われる救急搬送人員は増加傾向にあります。年代別では20代が最も多く、10代から20代の若者が年々増加傾向にあります。令和4年では、全体(10,682人)の半数近く(4,789人)を占めています。

医薬品の過量摂取が原因と疑われる救急搬送人員の調査結果

救急搬送

 3.「オーバードーズ」は安全?違法じゃないから安心?

大きなまちがいです。

医薬品は少しの量で身体に大きな作用を起こします。たくさん飲んでしまうと、身体に大きなダメージを与えてしまいます。

例えば、風邪薬をたくさん飲みすぎると、「肝臓」が壊れてしまったり、死んでしまうおそれもあります。

特に、薬局やドラッグストアで買える「市販薬」には、いろいろな成分が含まれているため、たくさん飲んで中毒になった時に、作用が影響し合って、原因が分からなくなる場合があり、治療がとても難しくなってしまいます。

違法ではないからといって、「安全」でも「安心」でもありません。

オーバードーズは、あなたの心と体を傷つける、危険な行為です。

 4.「オーバードーズ」につながる原因

薬物乱用の背景には、社会的孤立、生きづらさがあり、これらを和らげたいという思いから、オーバードーズを選択してしまうことがあると考えられています。

厚生労働省の検討会の資料では、市販薬の乱用経験のある高校生の特徴について、次のように記載されています。

<市販薬の乱用経験のある高校生の特徴(乱用経験のない高校生との比較)>
  1. 男性より女性が多い
  2. 生活習慣での特徴(睡眠時間が短い、朝食を食べない頻度が高い、インターネット使用時間が長い)
  3. 学校生活での特徴(学校が楽しくない、親しく遊べる友人や相談できる友人がいない)
  4. ​​​​​家庭生活での特徴(親に相談できない、大人不在で過ごす時間が長い、家族との夕食頻度が少ない)
  5. コロナ禍による自粛生活に対するストレスが高い

出典:厚生労働省第2回医薬品の販売制度に関する検討会資料

   ※薬物使用と生活に関する全国高校生調査2021(国立精神・神経医療研究センター)

 5.「オーバードーズ」をしてみたい気持ちになったら

SNS等で「ODをしたら楽しくなった」「つらい気持ちがODで和らいだ」「ふわふわ気持ちよくなって、嫌なことが忘れられる」と言った体験談を見て、興味をもったり、一度くらいやってみようか、という気持ちになったことがあるかもしれません。

でも、ちょっと待ってください。

オーバードーズに興味を持ったのはなぜでしょう?

もしかして、つらい気持ちや、嫌なことがあったり、なんだかもやもやしていたり…そんな気持ちや生きづらさをオーバードーズで変えられる、と思ったからでしょうか?

もし、そうだったら、危険なオーバードーズより、つらい気持ちや嫌なことを誰かに話してみたり、困っていることを相談してみたりすると、そんな状況が少し変わるかもしれません。

一人で悩まず、まず相談を

身近な友達や先生や家族にはちょっと話しづらい、そんな時は、専門家が話を聞いてくれる相談窓口もあります。誰かに相談するのは、勇気がいるかもしれません。そんなに難しく考えなくても、ただ誰かとなんでもないお話をするだけで、こころが少し晴れることもあります。

また、ご家族の方も悩みを家族の中だけで抱え込まず、相談機関からアドバイスを受けたりすることで、ご本人の回復につながる場合もあります。

 6.相談窓口

  • 仙台市内の方

相談してみない?オーバードーズのこと(外部サイトへリンク)(仙台市HP)

 

  • 仙台市以外の方
機関名 相談内容 受付日時 電話番号
総合教育センター

子供の相談ダイヤル

(学習、進路、性格、いじめなどに関する相談)

月曜日~金曜日

祝日・休日・12月29日から1月3日まで休み)

9時00分~16時00分

022-784-3568
精神保健福祉センター

こころの相談電話

(様々なこころの悩みに関する相談)

月曜日~金曜日

(祝日、年末年始を除く)
9時00分~12時00分

13時00分~17時00分

0229-23-0302
宮城県各保健所・支所 依存症に関する相談

月曜日~金曜日

(土日・祝祭日・年末年始を除く)

8時30分~17時15分

相談窓口一覧(別ウィンドウで開きます)

 

  • つらい、消えたい、死んでしまいたい、と思ったら

まもろうよ こころ(外部サイトへリンク)(厚生労働省HP)

あなたをサポートするためのさまざまな相談窓口があります。電話で話しづらい方には、LINEやオンラインチャットなどでも相談できます。

 

  • 孤独・孤立で悩まれている方へ

あなたはひとりじゃない(外部サイトへリンク)(内閣府HP)

誰にも頼れず、ひとりで悩みごとをかかえていませんか。

いくつかのご質問に答えていただくことにより、あなたの状況にあった支援制度や相談窓口をチャットボットで探すことができます。

 

  • 困難な問題を抱えた女性の方へ

1.女性相談支援センター(外部サイトへリンク)(厚生労働省HP)

女性の様々な相談に応じる女性相談支援センターが各都道府県にあります。連絡先はこちらの「女性相談支援センター一覧」からご覧になれます。

2.あなたのミカタ(外部サイトへリンク)(厚生労働省HP)

困難な問題を抱える女性のための支援ポータルサイトです。こころの不調やDV、性的な被害、妊娠・出産などさまざまなお悩みに合わせた相談窓口が掲載されています。

 7.薬剤師、登録販売者の方へ

薬剤師、登録販売者のみなさまは、こちらのページをご覧ください。

一般用医薬品の乱用(オーバードーズ)について (薬剤師、登録販売者の方へ)(外部サイトへリンク)(厚生労働省HP)

 

お問い合わせ先

薬務課監視麻薬班

仙台市青葉区本町3丁目8番1号 宮城県行政庁舎7階

電話番号:022-211-2653

ファックス番号:022-211-2490

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