埋立廃棄物量等調査(平成16年度)
調査目的
処分場の現況及び廃棄物の埋立範囲や埋立量を把握するとともに,埋立てられた廃棄物が起源と推定される汚染の拡散状況についても把握・推定する。
調査の方法
平成16年9月中旬から同12月末にかけて実施した。
調査の実施にあたっては,次の手法を組み合わせた。
(1)地形測量
処分場周辺の地形測量を行う。
(2)表層ガス調査
覆土層と廃棄物層との境界面の深さまで,30mグリッド(114地点)で簡易ボーリングを行い,覆土層の厚さやガスの発生状況等を調査する。
(3)高密度電気探査
測定箇所に電極棒を設置(測線長3,470m)して地中の電気抵抗を測定し,自然地盤との比抵抗値の違いから廃棄物の埋立範囲を推定する。
調査結果
- 実際の埋立面積は87,557平方メートルであり,許可面積を20,159平方メートル(登記簿の縄延び分を考慮しても15,390平方メートル)超過していた。
- 区域外に埋め立てられた場所は,ピートストックエリア,第10工区奥,第7工区から第10工区にわたる西側の山際の部分の3ヶ所にみられた。
- 高密度電気探査及びボーリング調査の結果などから,埋立容量は1,027,809立方メートルと推定され,許可容量である354,534立方メートルに対して673,374立法メートル超過していたことが判明した。また,これを旧工区・新工区・許可区域外に分けると,旧工区での超過量が最も大きいことが判明した。
- 表層ガス等調査の結果,ほとんどの地点で50cm以上の覆土が確認された。
- また,表層ガス等調査により廃棄物層と覆土の境界面では,数百ppmの硫化水素や可燃性ガス,ベンゼン等が観測されたが,覆土層内ではほとんど観測されなかったことから,覆土による放散抑制効果が確認された。