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この地域は大崎(おおさき)市と涌谷(わくや)町とにまたがり、迫川(はさまがわ)と江合川(えあいがわ)にはさまれた東西に長い丘陵地で、西に標高224mの加護坊山、東に標高236mの箟岳山と、東西2つのほぼ同じ高さの山が主峰をなしています。
この2つの山は仙北平野の中央にあって周りは広大な水田地帯となっていることから、頂上からは視界をさえぎるものがなく、それほど高くない里山であるにもかかわらず眺望に優れ、遠く蔵王(ざおう)連峰や牡鹿(おしか)半島、金華山(きんかさん)まで望むことができます。
地域内には、奈良の大仏建立の際に黄金を献上したことで知られる黄金山(こがねやま)産金遺跡など黄金にまつわる遺跡が点在し、史跡としても有名な地域になっています。
箟岳(ののだけ)丘陵 |
加護坊山から箟岳山にかけての丘陵一帯には、ヒメギフチョウが生息しています。また、クヌギ林やコナラ林が多いので、シジミチョウの仲間やアゲハチョウ類、タテハチョウ類などが多く、国蝶のオオムラサキも見られるなど注目されています。
加護坊山の南麓には相野沼(あいのぬま)があります。ここにはタヌキモなどの沈水植物が多く、イトトンボ類が数多く生息しています。
加護坊山の北麓にある祇劫寺(ぎこうじ)には、国の天然記念物であるコウヤマキの巨木と、県指定のマルミガヤの巨木が保存されています。
加護坊山の在来種
加護坊山 |
オオムラサキ |
聖武天皇の時代、西暦749年に、この付近の山から金が採掘され、奈良東大寺の大仏建立のために献上されました。当時は日本で金はとれないと言われていましたから、この時の都の喜びようはたいへんなものでした。歌人大伴家持(おおとものやかもち)はこの喜びを万葉集のなかで歌い上げています。近年、黄金山神社の境内を科学的に調査した結果砂金の存在が確認されました。
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