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松くい虫による松枯れ被害は昭和54年に栗原市金成普賢堂で初めて確認され、栗原管内全域に拡大し、深刻となっております。栗原管内では被害が最も多かった平成7年では約2000立方メートルの被害がありましたが、平成18年度には200立方メートルを下回るなど、ピーク時と比較すると大きく減少しています。しかし、年々夏の猛暑などの影響によって被害が増えており、早急の対策が求められます。防除方法は生きてる松の被害を防ぐ薬剤散布や薬剤の樹幹注入と、枯れた松からの被害拡大を防ぐ伐倒による燻蒸処理があります。
ナラ枯れは日本海側を中心に被害が拡大しており、平成21年になって宮城県でも確認され、栗原管内では花山、栗駒においてナラ枯れ被害が確認されています。花山は平成24年、栗駒は平成29年に確認されそれぞれ対応が行われています。ナラ枯れ被害は、県南地域を中心に拡大しているため、引き続き被害木の有無について注意する必要があります。ナラ枯れの被害木にはカシノナガキクイムシによる穿孔穴があり、その穴から排出されたフラスと呼ばれる大量の粉(木屑)が根元に堆積しています。防除方法は松枯れ被害と同様に薬剤の樹幹注入と伐倒による燻蒸処理があります。
穿孔穴より排出されたフラス(木屑)
薬剤注入による防除
燻蒸処理による防除
H24年の9月頃から、栗駒山でブナが大量に赤くなる被害がみられました。これはウエツキブナハムシという害虫が大量発生したことによる被害で、幼虫・成虫ともに葉を食害します。枯死には至らないと言われていますが今後も継続して観察していく必要があります。
ウエツキブナハムシの食害
ウエツキブナハムシによるブナ被害
クリ等のブナ科を中心に広葉樹の枝や幹に寄生し、樹液を吸います。直径は2mm以下ですが、大発生すると、枯死することもあります。栗原市でもカツラマルカイガラムシの被害によって枯死したと思われるクリがいくつか確認されています。3年ほどで収束すると言われておりますが、放置すると大きな被害になることもあるので、早めの対策が必要となります。
H25年9月頃に築館地域でアメリカシロヒトリの幼虫が大量発生しました。アメリカシロヒトリの幼虫はサクラやヤナギ、クルミ等の葉を食害します。樹木の葉の食害だけでなく、地面を徘徊し、施設の建物などに付着する等から住民被害につながることもあります。年2回発生します(6~7月と8~9月)。対策としては、早期に巣網や被害を発見し、枝葉を取り除くのが最も効果的です。
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