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国宝や重要文化財などの文化財建造物を修理し,後世に伝えていくためには,木材や檜皮(ひわだ),茅(かや),漆(うるし)などの資材の確保と,これに関する技能者を育成することが必要です。
このため,文化庁では,文化財建造物の修理に必要な資材のモデル供給林及び研修林となる「ふるさと文化財の森」を設定しています。また,この「ふるさと文化財の森」は,修理用資材を通じて文化財保護への理解を深めることも目的としています。
このたび,塩竈市の志波彦神社鹽竈神社境内林(しわひこじんじゃしおがまじんじゃけいだいりん)が檜皮林として「ふるさと文化財の森」に設定されることが決定しました。平成29年3月14日に文化庁にて設定書交付式が行われ,所有者に対して文化庁長官から設定書が手渡されます。宮城県内での設定は,上品山茅場(じょうぼんさんかやば)に続いて2か所目です。
ふるさと文化財の森の設定について(文化財ウェブサイト)(外部サイトへリンク)
檜皮は,古代から社寺を中心とする建築に用いられてきた,代表的な屋根葺き材料のひとつです。檜(ひのき)の立木から採取し長方形に整形した皮を何枚も積み重ねて葺くことによって,優美な曲線の屋根をかたちづくります。
志波彦神社鹽竈神社境内林は22.3ヘクタールの人工林です。ここで採取できる檜皮は,過去に重要文化財鹽竈神社のほか,重要文化財六所神社(ろくしょじんじゃ)(愛知県岡崎市)の檜皮屋根葺き替え材として使用されたことがあります。なお,檜皮の「ふるさと文化財の森」としては,国内最北に位置します。
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