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令和6年3月15日、国の文化審議会は下記の宮城県内有形文化財を国宝・重要文化財として指定するよう文部科学大臣に答申しました。
今回の答申の結果、宮城県内の国宝・重要文化財は69件、うち国宝は7件となります。数ヵ月後の官報告示をもって正式決定となります。
名称 | 指定区分 | 所在地 | 所有者 |
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多賀城碑〈天平宝字六年十二月一日〉 | 古文書 | 多賀城市 | 国 |
名称 | 指定区分 | 所在地 | 所有者 |
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宮城県多賀城跡出土品 | 考古資料 | 多賀城市 | 宮城県 |
多賀城関連遺跡群出土漆紙文書 | 古文書 | 多賀城市 | 多賀城市 |
多賀城関連遺跡群出土木簡 | 古文書 | 多賀城市 | 多賀城市 |
県内の国宝指定は、「慶長遣欧使節関係資料」(平成13年6月22日)以来7件目。
有形文化財(考古資料)の重要文化財指定は、「宮城県里浜貝塚出土品」(平成12年6月27日)以来9件目。
有形文化財(古文書)の重要文化財指定は、「多賀城跡出土木簡」(令和5年6月27日)以来8件目。
【所有者】国(文化庁保管)
【法量】高さ248cm(地上部196cm)・最大幅103cm・最大厚さ72cm
特別史跡多賀城跡内にある石碑。東北地方経営にあたった鎮守将軍・藤原恵美朝臣朝獦が天平宝字6年(762)に多賀城を改修したことを記念して建立。京や蝦夷国などからの距離や、神亀元年(724)大野東人による創建を記すなど、多賀城と古代東北の解明に重要な記載があり、数少ない奈良時代の金石文としても貴重な資料である。(奈良時代・8世紀)
(画像提供:宮城県多賀城跡調査研究所)
【所有者】宮城県(多賀城跡調査研究所・東北歴史博物館)
特別史跡多賀城跡からの出土品一括。指定対象は、多賀城跡と近接する多賀城廃寺跡、山王・市川橋遺跡の発掘調査で出土した歴史的重要性・一括性・希少性などの点で価値の高い瓦・土器など1,794点である。多賀城における政治・宗教・祭祀・軍事・交易・生産などの諸活動を示し、多賀城を支えた人々の活動を具体的に復元するもの。
(画像提供:宮城県多賀城跡調査研究所)
【所有者】多賀城市(多賀城市埋蔵文化財調査センター)
漆紙文書は、容器内の漆を乾燥やほこりから防ぐため、使用済みの文書を漆の表面に密着させてかぶせたフタ紙で、紙が漆に保護されて土中でも腐らずに残ったもの。現存する古代の文書が数少ないなかで、新たに見つかった貴重な文書。指定対象は多賀城跡南面の山王遺跡、市川橋遺跡で出土した漆紙文書で、多賀城市所有のもの。多賀城周辺で使用され、廃棄された戸籍様の文書や課税台帳、暦などがある。なお、多賀城跡出土漆紙文書(宮城県所有)は、令和3年度に重要文化財に指定されている。
写真左(陸奥国戸籍関係漆紙文書)・写真右(同赤外線写真)
(画像提供:多賀城市埋蔵文化財調査センター)
【所有者】多賀城市(多賀城市埋蔵文化財調査センター)
木簡は、木製品に文字などが書かれたもの。古代では紙と併用して短冊状の木簡が事務文書や帳簿、荷札などに使われていた。指定対象は山王遺跡、市川橋遺跡で出土した木簡で、多賀城市所有のもの。国府多賀城に各地から運ばれて消費された米などの荷札や、見出しを付けて書類を巻いた巻物の軸(題せん軸)などがある。なお、多賀城跡出土木簡(宮城県所有)は、令和5年度に重要文化財に指定されている。
写真左(題せん軸木簡表題部(表裏))
(画像提供:多賀城市埋蔵文化財調査センター)
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