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台風や低気圧などに伴い大雨が降ったとき、ダム下流の河川が氾濫して河川流域の住家、田や畑等が被害を受けることを防ぐため、ダムには洪水を調節する役目があります。
農業用水・飲料水等のため貯めてる水の他に、降雨時に洪水を一時的にダムに貯めることができます。これを洪水調節容量と言います。
南川ダムでは、大雨の降りやすい洪水期(6月11日~10月10日)は、常時満水位から制限水位に貯水位を下げ、洪水に備え下流域の安全の確保に努めています。
南川ダムは、昭和2年のアイオン台風相当(100年に1度の大雨)の降雨を想定して計画されていますが、非常用洪水吐から越流する場合には放流量が増加するので注意が必要です。ダムには、上段(第2常用洪水吐、1穴)と下段(第1常用洪水吐、2穴)に洪水吐と言う穴があり、この穴を通れるだけの水量を下流に放流します。
南川ダムでは、上流から流れてくる水量が最大460立方メートル/秒のとき、洪水吐から最大で水量130立方メートル/秒を下流に流します。
大雨時は、ダム流域以外からも多くの出水があります。「自分の命は自分で守る」意識を持ち、河川に近づかない事が大切です。
川には多くの動植物が生活しています。川の周辺にはたくさんの植物が繁茂しており、これらを栄養とし、または住みかとし多くの生き物が安定した食物連鎖のうえに成り立っています。
私たち人類の文明のはじまりも多くは、川のほとりで生まれ現代につながっています。
ダムは、川の水を雨の少ない時でも一定に保つことで河川とその周辺に生きる動植物の環境を守っています。
農作物の生育に必要な水を直接供給したり、川の水が無くならないようにすることで耕作を安定して行うことができるようにします。
私たちが普段食べるごはん(米)や野菜もダムからの水によって育てられています。
みんなが利用する水をきれいに保てるようにゴミの投捨てはやめましょう。
南川ダムから放流された水は、下流の魚板堰(まないたせき)において上水道用水に必要な量が取水され、宮城県企業局中峰浄水場に送られ処理されます。
中峰浄水場は、定期的にダムの水を採水して水質を検査しています。
中峰浄水場で飲料水に処理された水は、大和町・大郷町・富谷町・大衡村・松島町に送られます。将来は、給水人口約182,000人、計画給水量約83,600立方メートル/日の需要を見込んでおり、このうち40,000立方メートル/日を南川ダムに10,000立方メートル/日は小野田町の漆沢ダム、残りは七ヶ宿ダム水源及び地下水としています。
みんなが利用する水をきれいに保てるようにゴミの投げ捨てはやめましょう。
河川機能維持用水及び上水道用放流水を利用して水力発電を行っています。
最大出力220kwの発電設備を設置し、その発生電力を南川ダムの管理用電力に使用するとともに、余った電力を一般電気事業者を通じて一般家庭用電力として利用されています。
写真は、ダム資料館内に展示されている南川ダムの発電機の模型です。
水車の形式は、クロスフロー水車と呼ばれるもので、水はガイドベーンの上下を通ってランナ(赤い部分)の外周から内部に流れ込み、再びランナの羽根を通って外へ出ます。このように水は2度羽を通ることになり水車を駆動するので、簡単な構造ですが比較的高い効率で運転することができます。
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