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南川は、県立自然公園船形連峰を背景に、高倉山を始め緑豊かな山並を源とし、七ッ森の一つである鎌倉山(325m)の麓を流下し、大和町八合田地点で一級河川鳴瀬川水系吉田川に合流する流域面積31.2km2の河川です。吉田川沿岸は、水田がひらけ、その灌漑用水の殆どは、本川に依存していますが、昭和22年9月(カスリン台風)、昭和23年9月(アイオン台風)、昭和61年8月(台風10号)など、出水のたびに各所で破堤氾濫し、甚大な被害を受けています。このため、河川改修とダムによる洪水調節により、本流域を洪水から防御するとともに、近年急増する都市用水と既得灌漑用水を確保するため、吉田川総合開発の一環として、本川水系に4ヶ所のダム建設が計画されました。南川ダムは、そのうちの第1番目のダムとして、昭和45年度に予備調査を開始し、昭和48年度からの実施計画調査を経て、昭和50年度から建設工事に着手、昭和53年11月14日に地権者会との間に損失補償基準の妥協調印がなされ、昭和55年12月よりダム本体工事及び鞍部ダム工事に着手し、昭和61年10月主要工事を終え、本体工事に着手以来7年を要し、昭和62年度完成に至ったものです。
ダム地点の計画高水流量460立方メートル/秒のうち、360立方メートル/秒をダムに貯留して洪水をおさえ、下流地域を水害から防護します。
南川及び吉田川沿岸の既得かんがい用水(農業用水)の補給を行うとともに、降雨の少ないときでも川の水が無くならないようにします。
大和町・富谷町・大衡村・大郷町・松島町の5町村に、上水道用水として最大40,000立方メートル/日の取水を可能にします。
最大220kwの電力を発電し、供給します。
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