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近年、夏期の高温による水稲玄米の品質低下(背白粒、基白粒等の発生)が問題となっています。一方、7月中旬から下旬にかけて低温に遭遇する年もあり、依然として障害型冷害のリスクも存在します。そこで、当場では、耐冷性を付与しつつ、高温登熟性に優れた品種の開発に取り組んでいます。
高温登熟性の評価は育苗用のガラス温室を用いて行います。出穂後25日間、温室の最低気温が28℃以上となるように管理し、収穫した玄米の品質を目視と穀粒判別機により評価します。
また、高温登熟性を識別できるDNAマーカーの開発に取り組んでいます。高温登熟性“強”と高温登熟性“弱”の戻し交雑集団を用いた遺伝解析を行い、高温登熟性に関与するゲノム領域の絞り込みを行なっています。高温登熟性に関与する領域を識別できるプライマーの設計、PCR等による遺伝子型の判別により、ガラス温室での検定を行わなくても、効率的に選抜を進めることができます。
古川農業試験場作物育種部
図1ガラス室における高温登熟性検定
図2DNAマーカーの利用(遺伝子型のイメージ)
図3高温登熟性の強い系統
図4高温登熟性の弱い系統
主な研究課題名
温暖化に対応した高温に強いイネづくり開発普及推進事業(環境税)
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