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トリフルラリン乳剤の大豆播種前全面土壌混和による帰化アサガオ類の初期防除効果の向上(PDF:221KB)
帰化アサガオ類は、埋土種子が一斉に出芽しないため発生期間が長引き、防除が難しい難防除雑草に位置づけられています。そこで大豆播種前にトリフルラリン乳剤(商品名:トレファノサイド乳剤)を全面土壌混和処理することで、大豆生育初期の帰化アサガオ類(マメアサガオ、アメリカアサガオ)の出芽や生育の抑制が可能か検討しました。
大豆播種前にトリフルラリン乳剤を全面土壌混和し、慣行防除の土壌処理と組み合わることで、帰化アサガオ類の出芽数と出芽後の生育量を抑制することができます。
この処理により帰化アサガオ類(マメアサガオ、アメリカアサガオ)の生育量が少なくなり、茎葉処理剤の効果向上が期待できます(図1)。また帰化アサガオ類に加え、それ以外の草種(ヒエ、カヤツリグサ、シロザ等)に対しても、抑草効果が認められます。
図1 播種当日混和および事前混和(播種8日前)の帰化アサガオ類残草乾物重(令和5年)
注1)エラーバーは標準誤差。
注2)*:Steelの多重検定で対照区と有意差あり(危険率5%)
注3)処理別区分
対照:大豆播種後、フルミオキサジン水和剤(10g/10a)で土壌処理(6月14日)。
当日混和:大豆播種前にトリフルラリン乳剤(300mL/10a)を全面散布しロータリー耕うん、大豆播種後にフルミオキサジン水和剤(10g/10a)で土壌処理(6月14日)。
事前混和:大豆播種8日前(6月6日)にトリフルラリン乳剤(300mL/10a)を全面散布しロータリー耕うん、大豆播種後にフルミオキサジン水和剤(10g/10a)で土壌処理(6月14日)。
注4)調査時期:帰化アサガオ類:大豆播種36日後(アサガオ播種28日後)
この技術は、慣行防除の土壌処理剤の施用と組み合わせた、体系処理で実施します。
土壌混和処理は、大豆播種直前に実施した場合の効果が最も高いため、播種直前の処理を基本としてください。
土壌混和処理と同日に大豆を播種できない場合でも、トリフルラリン乳剤の散布と土壌混和までは必ず同日に実施してください。農薬使用時は、農薬登録の使用条件(実施時期、薬量、使用倍率等)を確認してください。
宮城県古川農業試験場 作物栽培部 大豆・麦チーム
TEL:0229-26-5108
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