みやぎアドベンチャープログラム(MAP)
みやぎアドベンチャープログラム(MAP)事業
みやぎアドベンチャープログラム(MAP)事業は、児童生徒の豊かな人間関係を構築することを目的とした事業です。東日本大震災後は、児童生徒の心の復興を図るとともに、全ての児童生徒にとって居心地のよい、安心して学ぶことができる環境や人間関係づくりの考え方やスキルを持った指導者の養成に取り組んでいます。
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MAPとは
Q:みやぎアドベンチャープログラム(MAP)とは?
A:学校の授業や学校行事等、また、地域における子供たちの諸活動に課題解決型体験学習法の一つである「プロジェクトアドベンチャー(Project Adventure)」(※以下、PA)考え方や手法を取り入れた宮城県独自の教育手法です。豊かな人間関係に基づく充実した生活ができることを目的とし、集団の中で自他を認め合いながら多くの課題を解決する活動を通して、いじめや不登校のような諸問題が起きにくい「学びの環境づくり」「人間関係作り」のための考え方やスキルといえます。
Q:PA(プロジェクトアドベンチャー)とは?
A:PAとは、冒険(アドベンチャー)のもつ特性を生かしながら心の豊かさを育むことを目的として米国ボストンで始められたプログラムです。日本でも課題解決型体験学習法として、教育の分野で幅広く取り入れられています。
令和6年度MAP研修会の実績
開催実績
講習会名 |
研修日程 |
開催場所 |
参加人数 |
体験会1 |
5月31日金曜日 1日間 |
志津川自然の家 |
11名 |
体験会2 |
10月8日火曜日 1日間 |
蔵王自然の家 |
13名 |
講習1 |
7月30日火曜日から7月31日水曜日まで 1泊2日 |
国立花山青少年自然の家 |
23名 |
講習2 |
8月6日火曜日から8月8日木曜日まで 2泊3日 |
松島自然の家 |
5名 |
スキルアップ研修会 |
11月15日金曜日 1日間 |
松島自然の家 |
10名 |
令和6年度MAP各種研修会の様子
今年度は、62名の方が研修会に参加しました。各会場では、講師のファシリテーションにより充実した体験会・講習となりました。
参加者の皆さんから、学びを勤務校や職場において還元しようとする意欲的な姿勢が感じられました。
11月15日金曜日 スキルアップ研修会の様子
今年度も、難波克己氏とMAP指導者2名を講師に招き、10名の参加者で実施しました。
難波氏のファシリテーションで、参加者はそれぞれの「MAPについてのアセスメント」を書き出し、PAやMAPに共通する理論について理解を深めました。後半は、参加者のMAPに対する疑問や課題に回答頂くとともに、課題を解決するアクティビティを行いながら、「実態を把握すること」「ねらいをもって準備をすること」の重要性を体験的に学びました。
【参加者の気づきや学び(感想から抜粋)】
- 講習1や2よりも疑問に答えていただくような形で進んでいったので、これからの実践にすぐ生かせそうです。短時間で行う際には目的を大事にしたいと思います。また前回までの講習で会っていた人たちからも、その後の実践が聞けたのも良かったです。
- 最初は少し緊張して中々自己開示できなかったのですが、時間が進んでいく中で、講師の先生がやりたいことを聞いてくれた時や参加者が抱えている課題について答えてくれたのがすごく学びにつながりました。MAPとは何かという答えがずっと見つかっていなかったのですが、少し道が見えたような気がします。
- 対象者の実態を把握すること、フルバリューコントラスト、チャレンジバイチョイス、なんのためのアクティビティなのか、たくさん考えた1日でした。
10月8日火曜日 体験会2の様子
蔵王自然の家で行われた体験会2は、小・中学校の先生、行政担当者13名が参加しました。
講師の2人には、事前に流れや分担を綿密に話合い、当日に臨んでいただきました。参加者の心の壁は徐々に低くなり、無理なく1日の研修会を終えることができました。
【参加者の気づきや学び(感想から抜粋)】
- 一番はじめに行う「自己紹介」のハードルの高さに気付きました。自分は、自己紹介に苦手意識を持っていて、緊張しがちですが、アイスブレイク後に行った自己紹介は、いつもより気持ちが楽だったなと感じました。関わる子供たちに、はじめに自己紹介をさせてしまっていたこと…反省です。
- 初めはお互いに緊張していましたが、アクティビティを通して、打ち解けていくのが分かりました。特に最後の人間知恵の輪では、控えめそうにしていた方が率先して意見を言っていて印象的でした。自分も思わずいろいろな方の名前を呼んでいました。MAPネームを覚えきれていないことがもどかしかったです。
- 段階的に打ち解け合っていく様子を目の当たりにして、意味や意図をもってアクティビティのカリキュラムを組む重要性を感じた。様々な場面で、課題を一方的に与えられるのではなく、参加者が主体的に考える場面があり、多くの学びを得ることができた。
8月6日火曜日から8月8日木曜日まで 講習2の様子
講習1以上の受講歴がある5名が参加しました。
これまで学んできた知識やスキル、現場での実践経験を踏まえ、自身で考案・アレンジしたアクティビティを互いにファシリテートするというアウトプットを中心とした研修を行いました。実践を中心とした研修会をとおして、指導者としての資質を高めることができました。
【参加者の気づきや学び(感想から抜粋)】
- 体験会、MAP I講習の時は、「ネタを増やさなければ」という気持ちが大きかった。もちろん、提案できるアクティビティは多い方が良いが、このアクティビティはどんなねらいがあり、子供たち(体験者)にどんな効果を期待しているのか、支援者として構成することが重要だと考えるようになった。これからは、学年・学級の生徒を対象に学校生活に落とし込んだMAP活動を積極的に行っていきたい。
- 他の人たちのアビリティを体験してアレンジの幅が広がりました。体験の後に理論を学び、漠然としていた部分がすっきり落ちたように思います。利用者同士で頭や体を使い、協力しながら楽しく学ぶことができました。
- MAPの教育的効果や人間関係作りへの有効性を実感することができた。また、運営の方法を学んだことでアクティビティ後の振り返りの大切さを学ぶことができた。
7月30日火曜日から7月31日水曜日 講習1の様子
初任者研修(3年目)、中堅教諭等資質向上研修の選択研修として受講した先生の他、自然の家の職員、県内青少年教育団体の方々、大学生など23名が参加しました。
研修会後の振り返りでは、「MAPは『自己選択』『自己決定』『自己開示』の場面を設定し、課題解決をとおして、自己肯定感や自己有用感を育てていくことができることに気付いた」という感想が発表されました。
【参加者の気づきや学び(感想から抜粋)】
- 初めは少し距離があったが、色んなアクティビティをやるうちにどんどんまとまっていった。失敗しても誰も責めず、励ましてくれたり、成功するためにどうしたらよいか必死に考えてくれたりしていて、その一体感が心地よかった。
- グループで課題を達成した時の充実感や、勇気を出して一歩踏み出せた時の爽快感を味わえたことが大きな学びだった。また、個に大きな負担がかかる場面に、指導者としてどう関わるべきかについても考えさせられた。
- 一つのことに対しても、いろいろな見方があることに気づきました。
5月31日(金曜日)体験会1の様子
講師2名を招き、志津川自然の家で実施しました。
県内各地から年齢も職業も異なる11名が参加しました。当初は緊張した面持ちでしたが、講師のファシリテートにより、参加者が持つ明るさが引き出された結果、とても良い雰囲気が生まれ、充実した研修となりました。
【参加者の振り返りから(感想から抜粋)】
- 自分も含め、グループの緊張がほぐれ、表情も豊かになりました。互いを名前で呼ばず、ニックネームで呼び合えるようになったことが印象に残っています。
- 休憩の間も相互にコミュニケーションを取り始めたことに感激しました。特に身体を動かす活動をした後はぐっと距離が縮まったように思いました。
- アイスブレイクで話合いが必要ないものから、だんだん話合いや協力が必要な活動へ変化していき、講師の方々が私たちの雰囲気を感じ取りながら進めていったのがわかりました。私も実際に学級経営等にMAPを生かす際には、ファシリテーターとして動くことになると思うので、講師の先生方の動きを見習いたいと感じました。
令和5年度MAP各種研修会について
開催の成果について
- 令和5年度は年間5回の体験会/講習会を実施しました。参加者は、のべ68名となりました。
- 興味がある方、初めての方は、まず体験会から参加してみてください。令和6年度もたくさんの方の御参加をお待ちしています。
<開催実績>
名称 |
開催場所 |
開催日 |
参加者数 |
体験会1 |
志津川自然の家 |
5月26日(金曜日) |
10名 |
講習1 |
花山青少年自然の家 |
7月31日(月曜日)から
8月1日(火曜日)1泊2日
|
19名 |
講習2 |
松島自然の家 |
8月15日(火曜日)から
8月17日(木曜日)2泊3日
|
7名 |
講習3 |
松島自然の家 |
11月17日(金曜日) |
19名
|
体験会2 |
蔵王自然の家 |
9月26日(火曜日) |
13名 |
令和5年度MAP各体験会・講習の様子
今年度の講習会には多くの方に御参加いただきました。各回とも講師の先生方が参加者の様子を観察しながらファシリテーションをしていただいたので、参加者には多くの学びがあったようです。
11月17日(金曜日)講習3の様子
講習3は、梅光学院大学 特任教授 難波克己氏と県内講師2名を招き、実施しました。
本講習、今年度は体験会以上の経験者を対象としたこともあり、県内各地から、たくさんの方に御参加いただきました。
【参加者の感想(抜粋)】
- 言葉よりもボディーランゲージでコミュニケーションを取る方がワクワクする。
- 以前から興味があり、一度研修を受けてみたいと思っていました。学級経営や生徒指導、授業にも取り入れられる内容で、現場に戻ったらすぐに実践してみたいと思いました。ただ、1日だけではMAPの良さを全て知ることができなかったので、また研修の機会があるときは参加して勉強したいと思います。
- 難波さんのお話が大変よかった。活動だけでなく、理論を教えていただいたので腑に落ちることが多々あった。これまでは、活動を真似するだけだったが、理論や軸になる考え方を教えていただいたことで、自分なりの工夫を加えたり、身の回りから自分のアイデアで創り出したりすることができそうだと可能性を感じ、とてもワクワクした。
- 「自分自身が楽しむこと」「遊びは学び、学びは遊び」自分自身の人間性を豊かにすることがファシリテーション力を上げると感じられた。
9月26日(火曜日)体験会2の様子
【参加者の感想から(抜粋)】
- 久しぶりに1日MAPを体験して、やはり仲間で学んでいくことはいいなあと思いました。
- こんなに楽しい研修は初めてだった。大人でも自然に笑顔になり楽しめるので、5つの約束さえ守らせれば、学級でも活用できると感じた。
- (前略)関わり合いながら活動を進める楽しさや一つ一つをやり遂げる達成感を感じる事ができました。また、振り返りの時間がとても重要であると感じ、楽しく過ごせた要因を振り返る事が、一緒に過ごした友達の姿に気が付く事につながると学びました。
8月15日(火曜日)から8月17日(木曜日)講習2の様子
【参加者の感想から(抜粋)】
- 人数的には少なかったですが、様々なMAPの体験、実践を通して、逆に少ない人数だからこそ生まれた絆があった。
- 方法だけでなく、MAPの理論やファシリテーターの役割等について体験を通じて詳しく知ることができた。
- 2泊3日を通して、体験〜実践までに取り組むことができた。最後は中高生に向けた実践ができ、経験をすぐに学級に還元できると思った。
7月31日(月曜日)から8月1日(火曜日)講習1の様子
【参加者の感想から(抜粋)】
- お二人の講師の先生方が、分かりやすくかつ楽しく様々なアクティビティを教授して頂いた。
- 講師の先生方、一緒に受講した仲間、事務局の先生方がとても素敵な方々で、つながりができたことがなによりでした。
- 自分の学校でも先輩教員がMAPを提供してくれたことで興味を持ち、ワクワクした気持ちで参加した。顔も名前も知らない先生たちと同じ目的で研修を受けることができてとても自分の学びにつながった。
- 初対面の先生方とMAPを通して距離が近まるのを感じた。
5月26日(金曜日)体験会1の様子
【参加者の感想から(抜粋)】
- (前略)実際に様々なアクティビティを体験する中で、子供たちにチャレンジさせたときのイメージを持つことができました。(中略)振り返りの時間を設けるのは、MAPに限らず集団作りに効果的だなと改めて感じました。早速来週から学級でやってみたいと思います。
- 体験しながらMAPの意義や魅力を学ぶことができた。体験よりも振り返りが大事だと感じた。
- 特別な道具がなくても、共通の話題を互いに持っていなくても距離を縮められることを実体験として知ることができ、勉強になりました。