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保昌寺は平沢地区住民の菩提寺のひとつです。だるま講で有名な地元の産科医五十嵐(「弥陀の杉」の項参照)ゆかりの人たちのお墓があるお寺でもあります。しかしなんといっても、地元では「阿弥陀さん」として親しまれている県指定の有形文化財「丈六阿弥陀如来坐像」があるお寺として有名です。
この阿弥陀如来坐像は、もともとは、「弥陀の杉」のところ(丈六という地名です)に建立されていた安養寺(1039年開基と言われる)の阿弥陀堂のものでした。明治3年、明治維新に伴い廃寺となり、阿弥陀堂は、地元の清立寺に委ねられました。しかし、月日が経つにつれ阿弥陀堂の老朽化が激しく倒壊の危機に陥ったのでした。明治40年に清立寺から区へ返還の申し出があり、その年の9月保昌寺に委託されたのでした。
この仏像の作者不詳。平安末期のもので奥州平泉文化の流れをくむ作風で総高379cm、像だけの高さは288cmもあるとても大きな仏像です。首と胸板以外は江戸時代に大規模な修理を受けています。解体運搬に便利な組み合わせである点は、岩手県中尊寺本坊の九尺八寸の弥陀仏(重要文化財)と似ているといわれています。昭和四十九年四月末に宮城県指定文化財となっています。
この阿弥陀さんは、昭和29年に一度仙台のお寺に貸し出されています。その後賃貸料を払わなくなったことから返還を求めたのですが、願いは聞き入れられず裁判となり、紆余曲折の末、やっと昭和43年に戻っています。
県指定の有形文化財「丈六阿弥陀如来坐像」
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