ここから本文です。
川崎町側の旧街道から入って杉林の中を少し登ると黒滝不動尊への入り口が左側に見えてきます。入り口には、山神(年代不詳)、法華一字一石(宝暦10年)、塩竃一宮(天保2年)の石碑も建っていて、ここが旧街道であったことが偲ばれます。
木で作られた看板の指し示す杉林の中の小道を進んでいくと細い沢を渡る小橋があり、奥に小さな滝と不動明王の石碑が見えます。脇には参拝者が休憩する小さなお堂もあるようです。この小さな滝が黒滝です。幅5m、高さ2m前後で水量はそれほど多くなくさらさらと流れ落ちています。しぶきが白く、岩肌が黒くその対照的な美しさから「黒滝」という名前になったと言われています。
黒瀧不動尊入り口
雪の黒瀧不動尊
滝の下に高さ1mほどの不動明王像が見えます。また、境内には同様の不動明王像(昭和4年)があります。不動明王というと非常に怖いイメージがありますが、ここのお不動さんは、非常にかわいらしいお顔をしていらっしゃいます。思わずこちらもほほえんでしまいそうです。この黒滝不動は、いつ頃からあるのかはっきりしないそうですが、一つの伝説が残っています。
石に彫られた不動明王
前九年の役の康平年間(1062)の時、源頼義・義家が四方峠を越える時、敗走する安倍貞任軍は追ってくる官軍を困らせるため道筋の清水に毒を放って逃げた。しかし、夢枕の神に教えられその清水を飲まないように部下に指示、難を逃れたそうです。(毒清水伝説)しかし、よく耳を澄ますと水音がする。その方角に行ってみるとこの滝があり、部下は安全に水が飲めた。このことに喜んだ義家は、神に感謝し滝の下に不動明王を安置したと伝えられています。
この毒清水伝説のほか、滝ではなくて別の飲める清水を見つけその印として天目茶碗をおいた天目清水伝説などが街道沿いに残っています。この「毒清水」と「天目清水」は実際に今でもあるのでしょうか?詳しいことはわかっていません。
黒滝
お問い合わせ先
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください
重要なお知らせ
こちらのページも読まれています
同じカテゴリから探す