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『平成21年度「みやぎ発展税(通称)」の活用施策の概要』を取りまとめました。その内容については,次のとおりです。なお,詳細な内容については,次のPDFファイルをご覧ください。
宮城県では,平成20年度から法人事業税の超過課税(通称「みやぎ発展税」)を活用し,選択と集中により,県内総生産10兆円の達成を目指す産業振興施策と,宮城県沖地震への万全な備えのための被害最小限化施策の分野に絞り,「産業振興パッケージ」「震災対策パッケージ」として効率的・効果的な施策を展開しています。
「産業振興パッケージ」については,企業誘致策の強化や技術高度化などによる県内中小企業等の競争力強化,産業振興の基礎である産業人材の育成・確保により,高度電子機械産業や自動車産業を中心とした製造業の集積促進に向けた取組を加速さていきます。
また,「富県宮城の実現」の成果を県内各地域で享受できるように,魅力ある地域資源を活用した観光産業,農林水産業,食料品製造業等の付加価値向上に取り組むことにしています。
「震災対策パッケージ」については,近い将来に発生が確実視される宮城県沖地震に備え,災害に対応する産業活動基盤の強化と防災体制の整備など,県民や企業の地震被害最小化のための施策を展開し,宮城県沖地震への備えをより万全にしていくことにしています。
なお,「みやぎ発展税」に基づく税収は,当該年度の税収額とその使途の明確化に加え,税収額と充当事業との調整を図るために創設した「富県宮城推進基金」により管理運営しています。
産業振興においては,世界的な経済不況が深刻化するなかにあっても,今後の景気回復時期を見据え,情報関連企業における立地奨励金の拡充や産業人材の育成・確保に向けた取組などを加えて着実に推進します。
震災対策においては,平成20年6月に発生した「岩手・宮城内陸地震」での教訓を踏まえ,災害情報の迅速な把握や伝達手段の確保などの防災体制の整備を早急に推進します。
県内外企業の工場新増設等の促進を通して,競争力のある産業集積を加速するため,名古屋産業立地センターの運営や企業立地奨励金制度の活用,工場用地を新たに整備する市町村に対する支援,円滑な物流システムを確保する(仮称)大衡インターチェンジ等の産業基盤の整備などを推進するとともに,情報関連企業については,開発系IT企業の誘致を推進するため立地奨励金を拡充するなど,立地促進に向けた環境整備を進めます。
県内中小企業の技術力や研究開発力の向上等を通して,競争力の強化を図るため,引き続き宮城県産業技術総合センターの機能強化や円滑な資金調達環境の整備に取り組むとともに,「自動車関連産業」における専門技術者の派遣や「高度電子機械産業」における企業内覧会の開催,研究会の運営など,取引の創出・拡大に向けた支援の強化を図っていきます。
人口減少社会の進展を踏まえ,持続的な経済成長を図るためには,経営革新・技術革新による生産性の向上を担える人材の育成と確保が最も重要となることから,職業訓練施設や教育施設の充実,教員の研修機会の拡大,高校へのキャリアカウンセラーや企業OB等の派遣を推進していくとともに,新たに地域産業界とのパートナーシップにより産業人材を育成するモデル事業を実施するなど,産業界から大学,高校まで一体となった産業人材育成体制の強化を新たに図ります。
経済波及効果の高い観光関連産業の振興を図るための観光地の整備充実,成長分野の情報産業における新規ビジネスプランの創出や市町村等が「富県宮城の実現」に向けて主体的に取り組む事業への支援,県内の基幹的な産業である農林水産業におけるアグリビジネス経営体の育成を推進していくとともに,アグリビジネスへの企業参入支援や魚市場の水揚げ機能の強化に取り組むなど,地域産業の振興施策を機動的に展開します。
宮城県沖地震へ向けた施設整備として,緊急輸送道路のうち主要な工業団地と幹線を結ぶ道路上にある橋梁の耐震化を進めるとともに,市町村の指定避難所の耐震診断に対する助成を行い,災害時における県民生活の安全と経済活動の確保を図ります。
地域防災力の一層の向上を目指し,引き続き企業,地域における防災活動の要となる防災リーダーの養成行うとともに,新たに県合同庁舎等の公共施設への緊急地震速報の提供体制の整備や災害発生時の医療機関との通信手段の確保に対する助成など,防災体制の充実を図ります。
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