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迫川改修計画の中で,三方島地区は追川治水の根本である計画高水流量1,700立法メートル毎秒を,南谷地遊水地と長沼ダムで900立法メートル毎秒調節し,下流に800立法メートル毎秒を流す重要な地点となっている。現在この地区は,左岸にある南谷地遊水地においては,南谷地越流堤(自動転倒ゲート)がL=366m,H=0.6mで完成,本川においても分流をスムーズに行う為の床止め工(三方島堰)も完成をみている。右岸においては,現在長沼ダム導水路工事が精力的に進行中である。
三方島堰は,往古においては迫川本川をどのような形にしても締切ることによる用水の取水から始まり,明治20年頃に現在の堰の下流(約1Km)で木柵と石で築かれた「三方島の締切」となった。
第1期迫川改修工事に伴い「三方島の締切」も昭和21年度に、丸木と板を使用した三方島自動堰(GIF:17KB)の設置がなった。その堰は現在の位置(迫川の中流〈No.231付近〉)から約100m上流に設置された。
その後,長沼ダム計画及び南谷地遊水地計画の一環として現在位置に昭和48年度より床止工を兼ねた旧三方島自動堰の移設工事を始めとし,蛇行している河遣の附帯工事,及び自動転倒堰の取付けとして左右岸の低水路護岸工事が施工され,昭和51年11月に竣工をみた。
昭和51年11月に竣工をみた堰には,サケ・アユ等の遡上を目的として右岸側に魚道が併設されたが,迫川漁業共同組合などの調査により魚道としての本来の機能が発揮されず,魚の遡上効果が低いといった状況が明らかになった。このため,迫川漁業共同組合等の関係機関から改築の要請があったので,昭和62年度に迫川漁業共同組合・県漁業開発室・県庁河川課・当事務所・元東北大学教授佐藤隆平博士らで構成された協議会を設置し,他の事例等を見学し,協議・検討を重ねて,既設魚道の問題点及び改築計画についてまとめ,昭和63年に事業費約22,088千円で改築工事をおこなった。写真は現在の三方島堰。
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