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掲載日:2018年4月1日

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災害に強く安心して暮らせるまちづくりをめざして~広域防災拠点と圏域防災拠点の整備~

県では,災害に強く安心して暮らせるまちづくりをめざして,東日本大震災をはじめとした過去の災害の教訓を踏まえ,被害を最小化し,迅速な復旧を図る「減災」の考え方を基本方針として,市町村や関係機関と連携しながら防災機能の充実・強化に取り組んでいます。

現在,県が仙台市の宮城野原地区に整備を進めている広域防災拠点と,県内7つの圏域に整備する圏域防災拠点はその取り組みの核となります。

なお,平成29年4月1日から,仙台圏域防災拠点(県総合運動公園)を暫定の広域防災拠点として,圏域防災拠点の一部運用を開始しました。大規模災害発生時には,支援部隊の集結・活動拠点やヘリコプターの臨時離着陸場として活用します。

広域防災拠点・圏域防災拠点の必要性

東日本大震災では,全国から消防や警察,自衛隊などの大規模な部隊が被災地を支援するために進出してまいりました。また,支援物資についても,全国から大量に提供していただきました。しかしながら,支援部隊が集結する拠点を十分確保できなかったため,被災地に迅速に人員を投入することができませんでした。また,県内に大規模な物資集積や中継の拠点がなかったため,被災地への物資の的確な集配ができませんでした。この教訓を踏まえて,支援部隊の集結や物資の集配等の活動拠点を整備することにしました。

広域防災拠点とは

大規模災害発生時に,ヘリコプターを含め大規模な支援部隊の集結場所や全国からの支援物資の集積場所となるほか,災害医療活動の拠点になるなど,全県をカバーする高次の防災拠点です。

平常時には,都市公園として県民の憩いの場となるとともに,県民の防災知識等の普及啓発や防災訓練の場として活用します。

広域防災拠点の役割

  • 支援部隊(消防,警察,自衛隊)やDMAT(※1)の一時集結または宿営
  • 被災地に直接輸送するのが困難な物資の荷さばき,一時保管
  • 傷病者のトリアージ(※2),広域医療搬送
  • ヘリコプターによる傷病者,物資,部隊等の緊急輸送

1 DMAT:医師,看護師,業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)で構成され,大規模災害や多傷病者が発生した事故等の現場に,急性期(概ね48時間以内)に活動できる機動性を持った,専門的な訓練を受けた医療チーム。「Disaster Medical Assistance Team」の略称。

2 トリアージ:多数の傷病者が一度に発生する特殊な状況下において,負傷者を重症度,緊急度等によって分類し,治療や搬送の優先順位を決めること。

災害時における活用イメージ((左)物資,部隊による活用 (右)SCUによる活用)

物資画像 SCU画像

広域防災拠点の計画地

広域防災拠点は仙台市宮城野区宮城野原地区に整備する予定です。

宮城野原地区は,県の中心的な場所に位置し,仙台東部道路や仙台塩釜港,仙台空港などに近く,陸,海,空からの人員や物資等の円滑な輸送が可能です。

さらに,災害時に密接に連携した対応が必要となる自衛隊の駐屯地や災害時の基幹災害拠点病院(※3)となる国立病院機構仙台医療センターに近接し,災害対応の幹線道路にも接することから,広域防災拠点に最も適した場所です。

3 基幹災害拠点病院:厚生労働省が設定した災害拠点病院としての機能を果たすために必要な要件を満たす災害拠点病院のうち,原則として都道府県に一か所整備されるもの。

広域防災拠点イメージ図

広域防災拠点の計画地の安全性

想定される宮城県沖地震や長町-利府線断層帯による地震も考慮した上で,主要な施設については適切な耐震対策を行うほか,地盤の安全性についても確保します。

また,内水による浸水被害についても十分配慮し,地盤の高さや排水対策を行うことにより,防災拠点の機能を確保します。

圏域防災拠点とは

市町村の地域防災拠点が被災等で利用できない場合に,被災市町村からの要請等により開設し,消防や警察,自衛隊の活動拠点及び物資の集配拠点として,広域防災拠点と連携し圏域内の市町村が行う防災活動を支援します。また,状況に応じて他の圏域の市町村が行う防災活動を支援します。

圏域防災拠点の役割

  • 部隊(消防,警察,自衛隊)の一時集結または宿営
  • 物資の一時保管・配送
  • ヘリコプターによる部隊,物資等の緊急輸送

圏域防災拠点の開設場所

県,市町村が有する既存施設の中から,圏域防災拠点での活動に必要な面積や配置状況等を考慮して,県内7つの各圏域をカバーできるよう市町村と協議を行い選定しています。

圏域防災拠点一覧
仙南圏域

蔵王町 総合運動公園[第1順位](B&G海洋センターを除く)

白石高等技術専門校[第2順位]

仙台圏域 宮城県総合運動公園
大崎圏域 大崎市古川総合体育館
栗原圏域 栗原市築館総合運動公園(B&G海洋センターを除く)
石巻圏域 石巻市総合運動公園
登米圏域 長沼フートピア公園
気仙沼・本吉圏域 旧気仙沼西高等学校

広域防災拠点と圏域防災拠点による市町村支援

支援部隊や支援物資は,被災した市町村の防災拠点に直接進出,輸送することが基本です。

しかしながら,東日本大震災のように甚大な被害が発生し,市町村の防災拠点が被災した場合や大規模な部隊及び物資の受入が困難な場合等,市町村の防災拠点が機能しない場合は,広域防災拠点の及び圏域防災拠点が,支援部隊の集結や物資の集配等の活動拠点として,相互に連携・補完し合いながら,市町村が行う防災活動を支援します。

また,広域防災拠点については,県内唯一の基幹災害拠点病院である国立病院機構仙台医療センターと連携して,緊急搬送等を行う災害医療拠点として支援します。

広域防災拠点・圏域防災拠点 配置図

広域・圏域の配置図

物資の供給イメージ

救援物資は被災市町村の地域防災拠点へ直接輸送することが困難な場合は,広域防災拠点又は圏域防災拠点でいったん物資を受け入れ,市町村の準備が整い次第,地域防災拠点(市町村物資拠点施設(※4))へ輸送します。

4 市町村物資拠点施設:災害時に市町村との情報が途絶した場合を想定し,プッシュ型支援(※5)で物資等を送付する際の緊急物資配送先候補施設

5 プッシュ型支援:県が被災市町村からの具体的な要請を待たないで、避難所避難者への支援を中心に必要不可欠と見込まれる物資を調達し、被災地に物資を緊急輸送する支援

物資の供給イメージ1緑矢印:被災市町村の物資拠点へ直接輸送

赤矢印:広域防災拠点で一時保管してから被災市町村の物資拠点へ輸送

物資の供給イメージ2青矢印:被災地域の圏域防災拠点で一時保管してから被災市町村の物資拠点へ輸送。

紫矢印:被災地域の隣接圏域の圏域防災拠点で一時保管してから被災市町村の物資拠点へ輸送

支援部隊(警察)の派遣イメージ

警察の支援部隊は,広域防災拠点に一時集結した後,被災圏域の圏域防災拠点を活動拠点とし,そこから被災市町の活動拠点(応急対策活動拠点施設(※6))に進出し支援活動を行います。

6 応急対策活動拠点施設:市町村等の地域防災拠点施設とのネットワークを構築するため,災害応急対策に使用可能な活動拠点施設。

支援部隊(警察)の派遣イメージ赤矢印:県外から広域防災拠点へ進出した後,圏域防災拠点へ進出

青矢印:圏域防災拠点から被災市町村の活動拠点へ進出

支援部隊(消防)の派遣イメージ

消防の支援部隊は,いったん指定の進出拠点(例:東北自動車道菅生PA)に集結した後,被災地に近い指定活動拠点(圏域防災拠点等を想定)に移動します。仙台圏域へ派遣される部隊は広域防災拠点を活動拠点とすることを見込んでいます。
さらに,被災地の活動拠点に進出できない場合は,近隣の圏域防災拠点を活動拠点とします。

支援部隊(消防)の派遣イメージ赤矢印:県外から進出拠点にいったん一時集結し,被災地に近い活動場所(広域防災拠点,圏域防災拠点)へ進出。被災地域の活動場所へ進出できない場合,隣接圏域の圏域防災拠点へ進出。

青矢印:圏域防災拠点へ進出後,被災地の活動拠点へ進出。

支援部隊(自衛隊)の派遣イメージ

自衛隊の増援部隊は,被災地に近い駐屯地等や圏域防災拠点を活動拠点として進出し,被災地域の活動場所で支援を行います。駐屯地等に入れない場合などには,広域防災拠点や圏域防災拠点を活動拠点として,被災地域を支援します。

支援部隊(自衛隊)の派遣イメージ赤矢印:自衛隊の演習場から被災地に近い圏域防災拠点へ進出。駐屯地等に入れない部隊の一部が広域防災拠点から被災市町村の活動拠点へ進出。

緑矢印:駐屯地等に入れない部隊の一部が被災地に近い圏域防災拠点へ進出。

青矢印:圏域防災拠点へ進出後,被災市町村の活動場所へ進出。

関連リンク

宮城県土木部都市計画課ホームページ(広域防災拠点事業について)

お問い合わせ先

防災推進課防災推進班

宮城県仙台市青葉区本町3丁目8-1 5F

電話番号:022-211-2376

ファックス番号:022-211-2759

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