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知事室へようこそ
令和3年12月24日
令和3年の仕事納めに当たり、挨拶をいたします。
職員の皆様には、「新・宮城の将来ビジョン」1年目という重要な年に、様々な課題の解決に向けて、全力で取り組んでいただきました。
また、先日、県南部で発生した豚熱の対応では、昼夜を問わぬ迅速な作業で、想定よりも早めに防疫措置を完了させることができました。本当にお疲れ様でございました。
さて、この1年を振り返ってまいりますが、まずは新型コロナウイルスについてであります。昨年に引き続き、1年を通じ、「感染拡大の防止」と「県内経済の再生」に向けて、全力で取り組むこととなりました。
5月には、東北大学ワクチン接種センターを短期間で起ち上げ、11月までに25万人を超える方々のワクチン接種を行い、県全体としては約8割の方々への2回接種が完了いたしました。3回目接種に向けても既に動き出しております。
また、医療調整本部による一元的な対応、宿泊療養施設の設置・運営、「感染制御・業務継続支援チーム」による支援など、東北大学病院をはじめとする関係団体や各市町村と連携しながら、医療提供体制の維持・確保等に努めてまいりました。
春の第4波では、県内の1日当たりの感染者が最大200人、夏の第5波では最大301人となるなど、県民の生命や医療提供体制を守るためのギリギリの対応が続きましたが、全国的にも優れた「オール宮城」の対応によって、患者発生数・陽性者数に対する死亡者数は、主要都市を抱える都道府県の中では一番低い水準に抑えることができました。
そして、感染拡大防止対策とともに、飲食店の認証制度や、宿泊割キャンペーン、認証店おうえん食事券の販売支援など、経済の立て直しに向けた仕組みづくりにも迅速に取り組んでいただきました。
新型コロナ関係の業務に携わった職員の皆様には、県民の命と暮らしを守るため、昼夜を問わず、大変な役割を担っていただき、心から感謝をいたします。現在は比較的落ち着いておりますが、次の感染拡大に備え、引き続き気を緩めることなく対応をお願いいたします。
次に、震災復興についてであります。
今年の3月で東日本大震災から丸10年という大きな節目を迎えました。4月からは国の「第2期復興・創生期間」に入り、宮城復興局が石巻市に移転しました。
6月には石巻市南浜の「みやぎ東日本大震災津波伝承館」が開館し、すでに3万人以上の方が来館しておられます。
先日は、復興支援道路として整備を進めてきた「みやぎ県北高速幹線道路」が全線開通いたしました。
ハード面の復興は概ね完了できましたが、被災者の心のケアや地域コミュニティの再生、産業やなりわいの回復など、今後も継続した支援が必要であります。引き続き、きめ細かなサポートを行ってまいらなければなりません。
また、令和元年東日本台風による被害で、応急仮設住宅での生活を余儀なくされている方々につきましても、一日も早い復興に向けて、しっかりと支援をしていくつもりであります。
次に、「東京2020オリンピック・パラリンピック大会」についてです。
私は、復興五輪という大命題のもと、宮城スタジアムでの試合を有観客とし、世界中の方々に宮城の復興の姿を発信して、感謝の気持ちを伝えたいと考えました。担当職員の皆さんは苦労の連続だったと思いますが、結果として私はやって良かったと思っております。
サッカーの試合後には、ロッカールームのホワイトボードに「ありがとうございました」という選手からのコメントが残されていました。大変嬉しい出来事でありました。
また、10月には「全国豊かな海づくり大会」も無事開催することができました。天皇皇后両陛下におかれましては、オンラインで御臨席賜り、「おことば」を頂戴いたしました。本大会を通して、東日本大震災の際にいただいた支援への感謝の思いや、豊かな海を育む山・森・河川の強いつながりなどを全国に発信することができたものと思います。
これらの大会は、いずれも時間と労力をかけて入念に準備してきたものであり、感染症対策という厳しい制約がある中で、知恵と工夫でよく頑張ってくださったと感謝をしております。
5月からはNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」が放送されました。久しぶりに宮城が舞台となりましたが、皆さんも毎日欠かさず見たことと思います。私も知事選挙の最中でありましたけれども、最後まで録画して見ました。
気仙沼の漁業や、登米の林業が注目されたほか、美しい風景や伝統的な文化など、本県の魅力を全国の方々に知っていただく絶好の機会となりました。
震災から10年経過した今もなお、被災者が抱える様々な思いを、ドラマを通して表現していただいたと思います。
今年は知事選挙もありました。私は68万票余りの票をいただき、知事として5期目を迎えることができました。これまでの4期16年の成果をしっかりと評価していただき、5期目へのエールを送っていただいたと思います。
病院の統合・合築など、賛否が分かれるようなこともあえて主張し、5期目に懸ける私の思いを県民の皆様にお伝えをしたわけであります。
今後とも、より丁寧な説明を心がけながら、公約として掲げたことを実現するため、全力を尽くしてまいりたいと考えております。
そのほかにも多くの取組が進められました。
2月には、名取市・岩沼市との覚書締結により、仙台空港の運用の24時間化が可能となったほか、7月には仙台港が開港50周年を迎えました。今後とも、本県の価値を高める産業基盤の機能充実を図ってまいりたいと思います。
4月には、国際バカロレアワールドスクールに認定された仙台二華高校で授業が始まり、旧教育研修センター跡地において、私立の特別支援学校が開校いたしました。
上工下水道事業の「みやぎ型管理運営方式」は、6月議会で関連議案を認めていただき、先月には厚生労働大臣の許可を頂きました。来年4月からの事業開始に向けて、更に準備を進めてまいりましょう。
また、県内2基目の商用水素ステーションが、8月、仙台空港近くに完成いたしました。燃料電池自動車の普及拡大に弾みがつくことが期待されます。
子ども・子育て分野では、9月から、結婚支援センターが新たにオープンいたしました。AIを活用したマッチング支援を行っておりますが、滑り出しは大変順調であります。
ここまで、この1年を振り返ってまいりました。例年であれば、各分野の取組を数多く触れるところではありますが、今年の状況を踏まえ、新型コロナ対策を中心にお話をさせていただきました。
ところで、私は年始、年の始めに「今年の漢字」を発表いたしましたが、今年の私が発表した漢字が何だったか覚えている方、手を挙げてください。
今年は「躍進」「飛躍」の「躍(やく)」という字にいたしました。「飛沫」ではなく「飛躍」であります。
皆さんにとって「躍進」「飛躍」の年になったでしょうか。一人ひとりの躍進・飛躍が、県全体の躍進につながるという意味を込めて、来年もさらに頑張ってまいりたいと思います。
今年も年末の挨拶を少し早めに設定いたしました。特に他県からの派遣職員の皆様には、この機会に地元でゆっくり過ごしていただきたい。そういう思いを込めて今日行ったわけであります。
年末年始は、体調管理に気を付けながらリフレッシュしていただきたいと思いますが、不測の事態への備えは怠りなく、しっかりとお願いをいたします。
来年も皆さんと仕事ができることを楽しみにしております。それでは皆様良い年をお迎えください。
今年1年大変お世話になりました。ありがとうございました。
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