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知事室へようこそ
平成25年1月4日
県庁2階講堂
皆さん、明けましておめでとうございます。
東日本大震災から2回目の新年を迎えました。
昨年は復興元年として、職員の皆さんには、昼夜を問わず復興の推進に尽くしていただき、ありがとうございました。
国においても新しい政権の陣容が固まったところであり、これまで以上に、私達がおかれている被災地の事情をご理解いただき、復興が力強く進んでいくことを強く期待しています。
それでは、今年のスタートにあたり、県政運営について、私の考えの一端をお話しさせていただきます。
今年は、復旧期最終となる平成25年度を迎えます。私達は、震災復興計画に基づき、一日も早い復興の実現に向けて全力を挙げて取り組んできました。
しかしながら、被災地においては、未だに約11万人の方々が仮設住宅での生活を余儀なくされており、被災者の方々の健康や生活面の支援、地域で暮らしていくための雇用の確保のほか、地域の将来の基礎となるまちづくりの推進など多くの課題が山積し、沿岸被災市町では人口が減少傾向にあります。こうした中で、私たちは復旧期の残り1年と3ヶ月の間で復旧に目鼻をつけ、被災者の平穏な日常を取り戻していかなければなりません。
私達が進める復興の力強い歩みを待っている方々のご期待に応えなければなりません。
このような中で、皆さんは、どのような抱負を胸に新年を迎えられたでしょうか。
今年も昨年に引き続き、「被災された方々の生活再建」、「雇用の確保」、「東京電力福島第一原子力発電所事故に関連する課題への対応」を大きな柱として取り組み、その成果が被災された方々に実感いただけるようにしていきたいと考えています。特に、災害公営住宅の整備と、そのためのまちづくりについては、一刻の猶予も許されず、全力で取り組まなければなりません。
また、復旧期を終えた後の、本格的な復興に向けた再生期、発展期の取組も念頭に置きながら、復興の「種を蒔く」よう日頃から心がけていただきたいと思います。
以上、復興の推進についてお話しましたが、国内外の動きに目を転じますと、国と地方のあり方に大きく関わる地方分権、少子高齢化が進む中で安心して暮らせる社会の実現に向けた社会保障と税の一体改革、様々な分野の産業に幅広い影響を及ぼすTPPへの対応など、県民の暮らしや地域の将来に影響が及ぶような大きなテーマが議論されております。
私達は、こうした動向にも十分留意し、機を逸することなく必要な対応を講じていかなければなりません。普段からアンテナを高くしつつ、幅広い問題意識をもって職務に当たっていただくようお願いします。
復興の仕事は、皆さんが既に日頃の業務の中で感じているように「前例のない」仕事であり、復興が進むにつれ新しい問題が次々と顕在化し、解決につながる対応が求められています。また、一日も早い復興の実現に向けて、時間との競争であり、本当に難しい仕事であります。
一方、私達が取り組む復興は、壊滅的な被害からの復興モデルとなるような「ふるさと宮城の再生」であり、明るい未来への道筋を示し、県民の皆さんと共に歩んでいく大変やりがいのある仕事でもあります。
復興を進めるには、難しい問題に直面することも多いと思いますが、解決の糸口や目指すべき姿は、被災地や被災者の声の中にあると思います。県民一人ひとりが復興の主体であり、その総力を結集しながら復興を推進していきましょう。
また、被災市町も私達と同様に復興に懸命に取り組んでおりますが、マンパワー不足をはじめとして様々な課題を抱えています。宮城が再生を果たしていくためには、被災市町の復興をしっかりサポートしていく必要がありますので、各所属においてこれまで以上に心がけていただくようお願いします。
皆さんに昨年の仕事始めに、仕事を進めていく上で大切なことは、「前向きな行動力」、「明るさ」、「根性」、「知恵」、「風通し」であるとお話しました。これは簡単なようですがなかなかできることではありません。
私は毎日床に就く時に、今日も一日「前向きに行動しただろうか」、「明るく人に接しただろうか」、「苦しいことから逃げずに根性を持って臨んだろうか」、「知恵を出しただろうか、また、いろいろな方の知恵をかりる工夫をしただろうか」、「周りの人に変な気遣いをさせなかっただろうか、遠慮なく私に職員が意見を言ってくれただろうか、風通しは悪くなかっただろうか」と振り返ることにしています。そうすると必ず1つ2つ反省点が見つかるものです。毎年皆さんに対して同じことを繰り返し言うのは、私自身が今年こそ「前向きな行動力」、「明るさ」、「根性」、「知恵」、「風通し」をしっかりと実践したいと考えているからです。面白いもので、毎日そのような思いを持って生きていると不思議と運が良くなります。是非皆さんも実践してください。
4月から6月の期間に5年ぶりのデスティネーションキャンペーンが開催され、全国からたくさんのお客様をお迎えします。
また、秋には慶長遣欧使節団派遣400年を記念し、メディアにもご協力をいただきながら観光につながる各種事業を行うことも計画しています。
この機会にできるだけ多くの方に被災地に足を運んでいただき、被災地の今の姿を知っていただくことで、全国に発信してもらえればと願っています。
私達も一人一人が笑顔で宮城の魅力、そして、復興支援への感謝の気持ちを十分にお伝えできるようにしていきましょう!
皆さんがいきいきと仕事ができる環境を整えるよう私自身も努力してまいります。
今年もチーム「宮城県庁」として、一丸となって頑張ってまいりましょう!
皆さんの今年一年のご奮闘に心から期待し挨拶といたします。
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