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本県の海岸線は,ほぼ南北に沿って島しょを含めて856.0kmに及び全国で11番目の海岸線延長があります。この海岸線は,中央に突出した牡鹿半島により南北に両断されており,半島以北の三陸沿岸は,大小多数の湾入部と島しょ及び岩礁で形成されるリアス式海岸,半島以南は,松島周辺を除き,平坦な砂浜海岸で仙台湾が形成されています。また,寒暖流が交錯する金華山沖や三陸沖の魚場を間近に控えているほか,沿岸水域も増養殖に適した環境にあります。このように恵まれた立地条件にある本県には,特定第3種漁港3港を含め142の漁港があります。
宮城県の漁港数(H22.4現在)
漁港行政は,漁港漁場整備法(昭和25年法律137号)に基づいて行われています。この法律は,水産業の発展を図り,国民生活の安定と国民経済の発展に寄与するために漁港を整備し,その維持管理を適正に行うことを目的としています。そして「漁港」とは,天然または人工の漁業根拠地となる水域及び陸域並びに施設の総合体であって,定められた手続きによって指定されたものと定められています。
漁港法及び沿岸漁場整備開発法が統合され,「漁港漁場整備法」(平成14年4月1日施行)に生まれ変わり,水産業の振興と漁村の活性化を目指して,平成14年度から「漁港漁場整備長期計画」がスタートしました。
この長期計画は,5年を1期として政府が策定するとされており,平成19年6月に国から公表されています。
新たな長期計画では,次の重点課題について総合的かつ計画的に推進することとしています。
宮城県では,これからの「漁港・漁場・漁村」の整備方針を示す長期計画(マスタープラン)を策定しています。
その内容は次のとおりです。
宮城県の水産業の健全な発展と県民生活の安定向上を図るため,「漁港・漁場・漁村」の整備に関する基本的な方針を定め,事業実施に向けた整備計画を策定するもの。
宮城県が進める,将来ビジョン「富県共創!活力とやすらぎの邦づくり」や水産業の振興を目的とした「みやぎ海とさかなの県民条例」・「水産業振興に関する基本的な計画」における水産基盤整備に関する部門計画として位置づけられます。
項目 | 単位 | 基準値 | 平成25年 | |
---|---|---|---|---|
すう勢値 | 目標値 | |||
漁業生産量 | 千トン | 430 | 344 | 380 |
漁業生産額 | 億円 | 1,040 | 832 | 965 |
養殖業 1経営体の生産額 |
百万円 | 9.1 | 9.6 | 11.5 |
平成16年 | 平成23年 | |
---|---|---|
安全係船岸充足率 | 72% | 78% |
安全係船岸充足率:静穏度シミュレーションによる検討に基づいて算出し,想定される計画対象襲来波に対し安全に係留可能な割合で,質の向上を表す指数です。県営漁港で防波堤整備により静穏度が向上し安全に係留できる割合。(整備漁港:波路上・松岩・福貴浦・狐崎・石巻・桂島)
平成18年 | 平成23年 | |
---|---|---|
耐震化整備率 | 6% | 25% |
耐震化整備率:属地陸揚げ量5,000t以上の漁港(気仙沼・石巻・塩釜・女川・渡波・志津川)の主要な既存陸揚げ岸壁における耐震化の整備状況(2003年版設計基準による)
平成19年度から平成23年までの5年間
計画の事業規模は,おおむね次表のとおりです。
区分 | 内容 | 適用 |
---|---|---|
事業費 | 200億円 | |
実施地区 | 45地区 | 継続29,新規16 |
県 | 24地区 | 気仙沼管内8,東部管内7,仙台管内9 |
市町 | 21地区 | 気仙沼市2,南三陸町5,石巻市2,女川町6,東松島市4,塩釜市1,山元町1 |
平成22年度水産基盤整備事業
事業名 | 内容 | 事業箇所 | |
---|---|---|---|
地域水産物供給基盤整備事業 | 第1種漁港等の漁港施設の整備 | 県営3港,市町営6港 | |
広域漁港整備事業(特定) | 第2・3種漁港又は第4種漁港施設の整備(1事業につき20億円を超すもの) | 気仙沼漁港,石巻漁港,波路上漁港 | |
広域漁港整備事業(一般) | 第2・3種漁港又は第4種漁港施設の整備(1事業につき3億円を超すもの) | 塩釜漁港,女川漁港他 (県営5港) |
|
漁村再生交付金 | 効率的整備を推進し漁村の再生を支援する事業 | 稲淵漁港他 (市町営3港) |
|
農山漁村地域整備交付金 漁港環境整備事業 |
漁港における景観の保持に関する施設整備 | 磯崎漁港 | |
農山漁村地域整備交付金 漁業集落環境整備事業 |
集落排水処理施設,集落道等の整備 | 大浜漁港 |
地域水産物供給基盤整備事業の一部につきましても,平成22年度から「農山漁村地域整備交付金」に移行されました。
「三陸南沿岸」「仙台湾沿岸」それぞれの「海岸保全基本計画」に基づき、各管理者の財政事情を考慮しながら計画的に整備促進を行います
本県水産振興を実施する上で重要な位置を占める塩竃,石巻,気仙沼等各漁港の総合利用を目的として,国庫補助で行う漁港整備事業と平行して,埋立造成された土地の一部について分譲を行っており,漁港周辺地域の発展に貢献する水産加工場,製氷・冷凍・冷蔵施設,水産倉庫等の建設を目的として,一般公募により各漁港の用地について売却処分を行っています。
漁港が本来の機能を発揮するためには,良好に管理されていることが前提であり,県内142の漁港のうち,第2種以上の27港は,漁港漁場整備法の定めるところにより,県が漁港管理者として漁港施設の運営及び維持管理を行っています。
漁港の管理に当たっては,その基本となる漁港管理条例を定め,適正な管理に務めているほか,漁港区域内の公有水面埋め立て,水域及び海岸保全区域の許認可事務,国有海浜地の管理事務等も行っています。
E-mail:suikisei@pref.miyagi.lg.jp
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