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ジカウイルス感染症は,ジカウイルスを持った蚊(ネッタイシマカ・ヒトスジシマカ)に刺されることによって感染し,現在は中南米地域での流行が拡大しています。
基本的に感染したヒトからヒトに直接感染するような病気ではありませんが,希なケースとして,献血や性交渉による感染が報告されています。
ウイルスを持った蚊に刺されてから,通常2~7日後に発症し,軽度の発熱,頭痛,関節痛,筋肉痛,斑丘疹,結膜炎,疲労感,倦怠感などを呈します。
また,感染して全員が発症するわけではなく,症状がないか,症状が軽いため気付かないこともあります。
流行地域では,ジカウイルスに感染した患者のギラン・バレー症候群の発症や,妊娠中のジカウイルス感染と小頭症の新生児の関連が報告がされています。ジカウイルスとギランバレー症候群や小頭症との関係は解明されていませんが,関連性が指摘されており,調査が行われています。
効果のある抗ウイルス薬はなく,症状に応じた対処療法になります。また,現在実用化されたワクチンもありません。
ワクチンはありませんので,ジカウイルスを媒介する蚊に刺されないことが予防策になります。
ジカウイルス感染症の流行地域に渡航する際は,長そでや長ズボンを着用して,肌の露出が少ない服装を心掛け,虫よけ剤等を使って蚊に刺されないようにしてください。
また,小頭症との関連が疑われていますので,妊婦の方は流行地域への渡航は,控えた方がよいとされています。
ジカウイルス感染症の発生地域へ渡航する場合は,長袖・長ズボンを着用したり,蚊の忌避剤(虫よけスプレー等)を使用するなど,蚊に刺されないように注意することが一番大事です。
また,性行為感染のリスクを考慮し,流行地域に滞在中は,症状の有無にかかわらず,性行為の際にコンドームを使用するか性行為を控えてください。
現地や帰国時に発熱等体調の異常があった場合には,空港等の検疫所にご相談ください。また,帰国後に発熱等が出現した場合は,医療機関を受診し,海外への渡航歴を告げてください。
平成28年2月15日から四類感染症として定められましたので,届出基準に基づき,症状と検査結果からジカウイルス感染症と診断した医師は,直ちに管轄の保健所へ届け出ることが義務づけられています。
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