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宮城県内のしいたけ原木林の汚染状況と放射性物質濃度の推移を把握するために行うモニタリング調査
県内21市町村75箇所の原木林
1調査地当たり3~9本の立木を伐採し、ゲルマニウム半導体検出器を用いて放射性物質濃度を測定(破壊検査)
令和3年3月19日から令和3年8月13日まで
前回行った平成29年度の調査結果と比較すると、調査地における放射性物質濃度の平均値は36ベクレル/kgで減少傾向にあり、国の指標値(50ベクレル/kg)以下の調査箇所は75箇所中の45箇所で、全体の6割となりました。しかしながら、令和3年度調査にて国の指標値以下を示す調査箇所の割合が増えた一方で、前回の調査では指標値以下であったにもかかわらず、指標値を超える高い値を示す調査箇所もありました。
このように、同一林分内でも原木ごとに放射性物質濃度にばらつきがあることから、原木林全体の安全性の担保は難しく、県内産の原木を安全に活用することは依然として困難な状況となっています。
概要 | 平成26年度調査 | 平成29年度調査 | 令和3年度調査 | |
---|---|---|---|---|
調査市町村 | 23市町 | 20市町 | 21市町村 | |
調査箇所数 | 113か所 | 97か所 | 75か所 | |
放射性セシウム濃度 | 最大値 | 880Bq/kg | 2,100Bq/kg | 250Bq/kg |
平均値 | 116Bq/kg | 87Bq/kg | 36Bq/kg | |
指標値(50Bq/kg)以下の調査箇所数 | 20か所(18%) | 29か所(30%) | 45か所(60%) |
国の指標値(50ベクレル/kg):安全なきのこ栽培ができる原木の放射性物質濃度の基準
これまでの調査結果により、同一林分内でも、原木ごとに放射性物質濃度にばらつきがあることから、宮城県では令和元年に非破壊式放射能測定装置(非破壊検査器)を導入し、非破壊検査器の活用による安全な県産原木の活用に向けた精度検証事業を実施しています。
非破壊検査とは、試料の細切や混和を要しない検査のことです。
非破壊検査によるしいたけ原木のスクリーニング値を決定するためのデータ収集
県内3市町6箇所の原木林
調査地ごとに30本ずつ立木を伐採し、原木約100本を採取
採取した原木の全量を非破壊検査器にて放射性物質濃度を測定するとともに、調査箇所ごとに9本ずつ抽出し、ゲルマニウム半導体検出器を用いて放射性物質濃度を測定(破壊検査)
令和5年9月28日から令和6年2月27日まで
非破壊検査と破壊検査の測定結果を比較すると、破壊検査結果の値が高く出る傾向にあり、調査箇所ごとにおける最大誤差は10~24Bq/kgでした。
なお、破壊検査結果の概要は以下のとおりです。
調査箇所 | 検査本数 | 最小値(Bq/kg) | 最大値(Bq/kg) |
川崎町1 |
各調査箇所 9本ずつ |
11 | 24 |
川崎町2 | <8.7 | 14 | |
加美町1 | 19 | 84 | |
加美町2 | 6.6 | 44 | |
加美町3 | 19 | 55 | |
仙台市太白区 | <5.9 | <9.6 |
林野庁ホームページ
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