ここから本文です。
特定計量器とは取引又は証明における計量に使用され、又は主として一般消費者の生活に使用される計量器のうち、適正な計量の実施を確保するためにその構造又は器差に係る基準を定める必要があるものとして計量法で定めるもの(18種類)をいいます。
検定対象の特定計量器に検定証印が付されているもの、指定製造事業者が製造した特定計量器に基準適合証印が付されているもの、検定有効期間のある特定計量器で検定証印などの有効期間内のもの、又は車両等装置用計量器に装置検査証印(有効期間を経過していないものに限る。)が付されているものなどでなければ取引又は証明における法定計量単位による計量に使用し、又は使用するために所持してはならないと計量法で定めています。これらに違反したときは、懲役又は罰金が科せられます。
型式承認とは、届出製造事業者が製造する特定計量器であって、その特定計量器の構造及び材質など(直接目で見て良否の判断ができない部分など)が計量法の基準に適合するかどうかを事前に検査し経済産業大臣の承認を受けることをいいます。
これは、特定計量器の構造の複雑化・技術の高度化に対応したものです。
検定に際しては、構造の検査を省略するという合理的な制度です。
型式承認に10年という有効期間を定め、10年ごとに更新を義務付ける事により、届出製造事業者がさらに高水準の特定計量器の開発へ移行する一つの契機としています。
検定とは、取引又は証明における正確な計量を確保するため(不良品が使用されることを防ぐため)、申請のあった特定計量器が計量法に定める一定水準(検定の合格条件)に維持されているかを都道府県知事又指定検定機関などが検査し、合否を確認することをいい、合格品には検定証印を付することにより認定し、正確な特定計量器を市場に供給しています。
正確な計量器を供給するため、計量法に基づいて、届出製造事業者又は届出修理事業者が製造、改造又は修理などした特定計量器について検定を受けるときは、計量法で定める区分に従い、都道府県知事又は指定検定機関などに申請しなければなりません。
計量法では次のとおり定めています。
器差検査は、計量標準として位置付けされている基準器などを用いて実施しています。
検定公差とは、その計量器を検定合格と認める最大許容値をいっています。器差の+側と-側の両方に適用されます。
E(%)=(I-Q)/Q×100
(公差は±2%)
E:器差
I:計量値(受検器の指示値)
Q:真実の値(基準器の指示値)
計量法で定められた通水量を基準器にとおして比較したとき、指示値が公差よりも少なかったり多かったりする器物はすべて不合格となります。
たとえば、口径20mmの水道メーターを定格最大流量で200L(基準器の指示値)通水したときの合格範囲は、196Lから204Lです。
この範囲に水道メーターの指示値が示せば合格、196L未満か204L超えて指示値が示せば不合格となります。
一定期間の経過後に修理が必要となる特定計量器(水道メーター、燃料油メーター(自動車等給油メーター)、ガスメーターなど)は、計量法で定める基準に従って修理をすることが必要であり、修理をしたときは、これに修理済み表示を付すことになっています。また、修理完了後に再度検定を受けなければなりません。ただし、再検定を受けるときは、検定の有効期限を経過していないものに限ります。
検定に合格した特定計量器には計量法で定めるところにより、次の検定証印を付しています。
検定証印
取引又は証明における計量に使用する特定計量器の検定合格後、一定期間使用すると構造、使用条件、使用状況などから構造又は器差に変動が生じる恐れの高いものについて、有効期間を定め、検定証印に隣接した箇所に、その有効期間満了の年月を表示しています。代表的なものの有効期間などは次のとおりです。
その検定を行った年月の表示(有効期間の定めはありませんが、取引又は証明に使用するものにあっては、2年に1回の定期検査を受けなければなりません。)
5年
6年
2年
6年
8年
液化石油ガスメーター(タクシーの燃料の取引)・・・・・LPガスのオートスタンドに設置 4年
その多くが家庭内において、一般消費者の日常生活に密着して使用されているもの(人間の健康管理において重要な役割を果たしているが、購入後に使用者自身ではその精度チェックが困難なので、検定証印又は基準適合証印が付されたものでなければ販売してはならないとする譲渡制限があります。)
正確な計量器を供給するため、計量法に基づいて、届出修理事業者が修理したタクシーメーターについて装置検査(タクシーメーターをタイヤを含む車両に装置して行う検査)を受けるときは、都道府県知事に申請しなければなりません。
都道府県知事は、計量法で定める方法によりタクシーメーターの装置検査を行い、計量法で定める技術上の基準に適合するときは合格とし、計量法で定めるところにより、装置検査証印を付します。
タクシーメーターは、タクシーの営業用として、その多くが広く一般に使用されています。
E=I-Q
E:器差
I:表記された距離
Q:真実の値(基準器の指示値)
公差は-4%、器差の-側だけに適用します。
車両を基準器に載せ、表記された距離よりも早く表示が変わる器物はすべて不合格となります。
たとえば、基本距離が1500mのタクシーメーターの合格範囲は1500mから1560mです。この範囲に料金が変われば合格、
1500m未満か1560m超えて表示が変われば不合格となります。
お問い合わせ先
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください
重要なお知らせ
こちらのページも読まれています
同じカテゴリから探す