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タマネギは加工・業務用として周年需要がある品目です。県内におけるタマネギの慣行栽培は秋まきで,収穫期間は翌年5~6月に集中します。また,秋まきでは栽培期間が長く,タマネギの前後に作付けできる品目も限定されます。そこで,収穫期間の拡大と露地ほ場の効率的な利用を目的に,タマネギの春まき7月どり栽培体系を確立しました。
図1 宮城県におけるタマネギの春まき7月どり栽培の作型(○:播種,△:定植,□:収穫期間)
春まき栽培の作型を図1に示します。
播種は1月下旬から2月中旬が適し,播種が早いほど,定植時期を早められ,収穫時の球重が大きくなります。
品種は,中生から中晩生のうち,病害に強く貯蔵性の良い品種を選択します。「もみじ3号」,「ネオアース」は球重が重く,収穫後の腐敗が少ないため,可販収量が安定します(図2)。
図2 春まきタマネギの品種別の可販収量と腐敗率(平成27年)
育苗にセルトレイを使う場合,ハウス内の土壌に幅約1メートルのベッドを作り,セルトレイ底面を埋め込む方法により良苗が得られます。
本ぽへの定植は,秋まきと同様に株間10~12cm,条間20cmの4条植え,栽植密度は10a当たり22,500~26,000株程度とします。
春まき栽培では,収穫期間が梅雨にあたり,茎葉から病害が侵入しやすく,貯蔵中に腐敗が発生しやすくなります。銅剤等の予防剤を梅雨前から使うなど,早期の防除が重要です。
本研究の一部は,農林水産省の「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」により実施しました。
より詳しい内容は「普及に移す技術」第91号(平成28年発行)「タマネギの春まき7月どり栽培技術体系」をご覧ください。
普及に移す技術第91号/普及技術5
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