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麦類の追肥や赤かび病防除は適期に行うことが重要ですが,麦類の生育ステージは年次間差が大きいため,事前に作業計画を立てることが困難でした。
これまで麦類の減数分裂期・出穂日・開花期の各生育ステージを予測するためには,幼穂長を測定し,煩雑な計算を行う必要がありましたが,これらの計算を自動化して簡易に生育ステージを予測できる「麦類の生育ステージ予測シート」を作成しました。
本予測シートはExcel(MicrosoftOffice)のワークシートであり,適用できる品種は,大麦が「シュンライ」及び「ミノリムギ」,小麦が「あおばの恋」,「シラネコムギ」及び「ゆきちから」です。
生育ステージを予測したいほ場に最も近い(1)アメダスポイントと,作付けしている麦類の(2)品種をプルダウンメニューから選択し,(3)調査月日の下のセルに幼穂長(図1)を入力することで,減数分裂期,出穂期,開花期の(4)予測結果が表示されます(図2)。
追肥には減数分裂期及び出穂期の予測月日が,赤かび病防除には開花期の予測月日が適期作業の目安になります。
図1 幼穂長の測定位置
図2 生育ステージの予測例
予測に用いる幼穂長は,ほ場内の生育が中庸な株の主茎5本程度の平均値を用います。なお,幼穂長が短い場合ほど,測定誤差が予測精度に与える影響が大きくなるため,幼穂長が5mm未満の場合には,実体顕微鏡を用いて0.1mm単位まで測定して下さい。
本研究は農林水産省「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」により実施しました。
より詳しい内容は「普及に移す技術」
第91号(平成28年発行)「麦類の生育ステージ予測シート」をご覧ください。
普及に移す技術第91号
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