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炊飯米の食味が優れる水稲奨励品種「東北210号」(PDF:196KB)
近年,食味が優れる水稲品種の育成やブランド化が全国で盛んに行われ,お米の産地間競争が激しくなっています。そこで,「ひとめぼれ」や「ササニシキ」のように「みやぎ米」を全国に発信できる新たな良食味品種として「東北210号」を評価・選定しました。
「東北210号」は,炊飯米の味がよく,粘りがあることなどから,食味の総合評価は「ひとめぼれ」より優れ,冷めた場合でも「ひとめぼれ」より軟らかく,粘りがあります(図)。
これらの特徴は,白米のアミロース含有率が11%前後と「ひとめぼれ」より低いことによるものですが,もち品種のような玄米の白濁はみられません(表)。
本県での早晩性は,「ひとめぼれ」と同じ中生で,収量性は「ひとめぼれ」並からやや劣り,千粒重が小さい特徴があります。また,耐倒伏性は「ひとめぼれ」より優れ,耐冷性は同等の「強」と判定されています(表)。
以上から,食味や栽培特性の優位性が認められたため,本県の水稲奨励品種に採用されました。
図 「東北210号」の食味評価
注)「ひとめぼれ」を基準(0)として,各項目について+3~-3の範囲で評価。パネラーは古川農業試験場職員。
表 特性一覧
注)玄米調整は篩目1.8mmで行い,収量は水分15%換算。
栽培にあたっては,穂数や千粒重が不足すると低収になる場合があるので,適正な肥培管理に努めてください。葉いもち及び穂いもちのほ場抵抗性が“不明”なので(表),適期防除に努めてください。炊飯時に加える水の量は,「ひとめぼれ」は精米重の1.4倍程度が適量ですが,「東北210号」は,精米重の1.2倍程度が適量です。
より詳しい内容は「普及に移す技術」第91号(平成28年発行)「炊飯米の食味が優れる水稲奨励品種「東北210号」」をご覧ください。
普及に移す技術第91号
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