研究PRパンフレット(H28)/新しい基幹種雄牛「茂洋美（しげひろみ）」「洋勝忠（ひろかつただ）」

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宮城県畜産試験場

新しい基幹種雄牛「茂洋美（しげひろみ）」「洋勝忠（ひろかつただ）」（PDF：222KB）

酪農肉牛部　肉牛チーム TEL: 0229-72-3101

研究の目的

優れた宮城県産の種雄牛を造成し地域の肉用牛の改良を推進するため,種雄牛の優れた肉質および肉量等の能力を評価する検定（産肉能力検定）を実施しています。この産肉能力検定の結果,「茂洋美」と「洋勝忠」が選抜され基幹種雄牛となりました。
なお,「茂洋美」は平成28年8月から,「洋勝忠」は同年10月から家畜人工授精用凍結精液が配布されており,気高系や田尻系などの母牛への交配利用が期待されています。

研究成果

「茂洋美」は,父に「茂洋」,母の父に「勝忠平」,母の母の父に「平茂勝」を持つ血統で,気高系,茂金系からなる血統構成の基幹種雄牛です（写真1,表1）。検定結果から,枝肉重量,ロース芯面積,バラの厚さ,脂肪交雑に秀でており,とくに脂肪交雑の8.6は「好平茂」と「勝洋」の8.0を大きく上回る歴代最高成績となりました（表2）。
「洋勝忠」は,父と母の父は「茂洋美」と同様で,母の母の父に田尻系の「神高福」を持つ血統です。検定結果から,枝肉重量,ロース芯面積,脂肪交雑に秀でており,とくに枝肉重量の512.4kgは「好平茂」の489kgを上回り,歴代最高成績となりました（表2）。

利活用の留意点等

「茂洋」を父牛に持つ繁殖雌牛との交配は近交係数が高くなるので,注意を要します。