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掲載日:2021年11月18日

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水稲育苗箱を用いた小ネギ2作+ホウレンソウの簡易養液栽培

宮城県農業・園芸総合研究所

水稲育苗箱を用いた小ネギ2作+ホウレンソウの簡易養液栽培(PDF:247KB)

野菜部 露地野菜チーム TEL:022-383-8124

研究の目的

水稲育苗ハウスの有効利用を目的とし,当所でこれまで報告した水稲育苗箱を利用した簡易養液栽培方法において,年間を通して比較的単価が高く推移する小ネギと,低温期でも生育可能なホウレンソウを組み合わせた,年3作体系を確立しました。

研究成果

水稲育苗箱を利用した簡易養液栽培とは,水稲育苗後の均平に施工されたハウス内に防草シートを敷いて土壌と隔離し,その上に培土を充填した水稲育苗箱と点滴チューブを配置し,養液管理することで葉菜類を栽培する方法です。

6月上旬から播種作業を開始し,小ネギ,小ネギ,ホウレンソウと作付けすることで,水稲作業の労働ピークを迎える5月,9月中旬~10月中旬を避けた年3作体系の導入が可能です(図1)。小ネギは水稲育苗箱1箱当たり120粒播種し,約60~70日後に収穫,ホウレンソウは水稲育苗箱1箱当たり8株となるよう播種し,約80~90日後に収穫します(写真1)。

本栽培法での小ネギとホウレンソウにおいて,1作目に使用した培土を連続して使用しても生育及び収量は同等であるため,培土の連続利用が可能です。

ホウレンソウの三作体系の図

小ネギ(左)とホウレンソウ(右)栽培の様子の写真

写真1 小ネギ(左)とホウレンソウ(右)栽培の様子

利活用の留意点等

水稲育苗ハウス内で水稲苗に農薬を育苗箱処理した場合には,不浸透性のポリビニールを敷くなど十分な対策をとります。また,夏季は高温による葉先枯れ予防のため,遮光資材(遮光率30%程度)でハウス屋根を被覆しましょう。

  • 本研究は,農林水産省革新的技術開発・緊急展開事業(うち経営体強化プロジェクト)「寒冷地の水田作経営収益向上のための春まきタマネギ等省力・多収・安定化技術の開発とその実証」により実施しました。


普及に移す技術第95号(https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/res_center/fukyugi95no6.html)

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お問い合わせ先

農業・園芸総合研究所企画調整部

名取市高舘川上字東金剛寺1(代表)

電話番号:022-383-8118

ファックス番号:022-383-9907

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