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優れた宮城県産の種雄牛を造成し,宮城県産牛の市場性の向上や,地域の肉用牛の改良を推進することを目的として,肉用牛集団育種推進事業による和牛産肉能力検定を実施しています。近年では,同事業により生産された「茂福久」号が日本一の脂肪交雑を記録し,子牛市場においても,父に「茂福久」をもつ子牛が高値で取引されています。
畜産試験場で繋養している種雄牛「好久勝」号が,新しく本県の基幹種雄牛に選抜されました。この「好久勝」号は,名牛「茂洋」号の息牛である「好平茂」号の初の後継種雄牛であり,和牛産肉能力検定の結果から,枝肉重量が本県の歴代最高を記録し,脂肪交雑も好成績を収めました。時代のニーズにマッチし,本県の肉用牛の改良と,「仙台牛」のブランド力向上に大きく貢献できるものと期待しています。
また,本牛の体型の特長としては,体躯の深さと伸びやかさに優れ,発育も良く,父牛である「好平茂」号譲りの体積感を誇ります。和牛産肉能力検定時の飼料の利用性を示す余剰飼料摂取量の値も優れていたことから,子牛の発育,および効率的なエサの利用も期待されます。
写真1 「好久勝」号
写真2 産子の枝肉
「好平茂」号の娘牛との交配は,近交係数が高くなるため注意が必要です。また,種雄牛自身が大柄であるため,その産子は生時体重が重く,骨格が大きくなる可能性があることから,未経産牛や骨格の小さい繁殖雌牛への交配には注意が必要です。
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