掲載日:2020年7月3日

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気温の上昇がイネ紋枯病へ及ぼす影響

宮城県古川農業試験場

気温の上昇がイネ紋枯病へ及ぼす影響(PDF:390KB)

作物環境部 病害チーム TEL:0229-26-5107

研究の目的

近年,地球温暖化によると考えられる気温上昇が確認され,高温多湿条件を好むイネ紋枯病の発生増加が生産現場で懸念されています。一方,本県のイネ紋枯病がどの時期のどのような温度に影響を受けるかについてはこれまで明確な知見が少ないことから,気温上昇下における発病状況を確認しました。

研究成果

  • 宮城県(東北地方南部)において,イネ紋枯病は6月の気温が高いほど穂ばらみ期の発病株率が高くなり,特に6月16~30日の日平均気温の影響が高いことが分かりました(図1)。
  • 6月16~30日は紋枯病の発病初期にあたり,この時期の発病を抑えるには紋枯病対象の殺菌剤の育苗箱処理が有効(平成26年度参考資料「育苗箱処理剤によるイネ紋枯病の防除」)です。また,薬剤の育苗箱処理を行っていても発病が多いような場合は,要防除水準(平成26年度参考資料「イネ紋枯病の新しい要防除水準」)に基づき穂ばらみ期の茎葉散布も併せて実施することが重要です。

6月の日平均気温と発病株率の関係

図1 6月の日平均気温と発病株率の関係

利活用の留意点等

今回の成果は平成28年から令和元年にかけて古川農業試験場内で「ひとめぼれ」を用いて行いました。箱処理剤はクロラントラニリプロール・チフルザミド・プロベナゾール粒剤(Dr.オリゼフェルテラグレータム粒剤)を使用し,移植当日に規定量(50g/箱)散布しました。栽植密度は73株/坪として移植しました。紋枯病は自然発生条件下の試験になります。

より詳しい内容は「普及に移す技術」第95号(令和2年発行)「気温の上昇がイネ紋枯病へ及ぼす影響」をご覧ください。
普及に移す技術

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お問い合わせ先

農業・園芸総合研究所企画調整部

名取市高舘川上字東金剛寺1(代表)

電話番号:022-383-8118

ファックス番号:022-383-9907

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