若者がお金を借りる時の注意点等(令和4年4月から18歳で成人となることを踏まえて)
令和4年4月から、18歳で成年(成人)となり、お金を借りる契約も一人でできるようになります。年齢にかかわらず、お金を借りるための契約をする前には、できる限り慎重に、十分過ぎるほどの検討を重ねる必要があります。年齢を重ねた大人でも、軽い気持ちでお金を借りてしまい、返すことができずに苦しんでいる人がたくさんいます。また、お金を貸す事業者の中には、ヤミ金融(必要な登録をしないで高い金利でお金を貸している会社や個人)などの悪質な事業者がいて、若者を狙っている可能性が十分にあります。できるかぎり、若いうちに自分だけの判断でお金を借りることはなるべくさけるようにしましょう。
1_借りすぎに要注意!!
- 本当にお金を借りる必要があるのか、他に何か方法がないか、よく検討すること。
- お金に困ったときは自分一人で悩まず、勇気を出して家族や知人に相談すること(家族に内緒で借りて後々トラブルになったケースがたくさんあります)。
- 借りる金額は、どうしても必要な分に限って、余裕を持って返すことできる分だけにすること。
- 買い物、ゲームでの課金、プレゼント、コンパなどのために、軽い気持ちで金利の高い借金はしないこと。
- 収入の範囲内で生活することが大切。金利の高い借金をしないこと。
- 借金を返すために,さらに借金をすることは絶対にしないこと。多くの借金を抱える多重債務となり、お金を返すことがかなり難しくなってしまいます(返せない状況になったら、すぐに勇気をもって家族等に相談してください。)。
- お金を借りさせようとする誘いには絶対に乗らないこと。先輩や友達などを利用して、うまいもうけ話を持ちかけ、嘘までつかせて、クレジットカードや消費者金融からお金を借りさせようとする悪質業者がいます。
- 自分だけは大丈夫!とは思わないこと。誰でも多くの借金を抱えてしまう可能性があります。
2_絶対にヤミ金融を利用しないこと!!
- 法律に違反する高い金利でお金を貸す金融業者(ヤミ金融)からは絶対にお金を借りないこと。
- ヤミ金融からお金を借りると、過酷な取立てや払いきれない高い利子を要求されるなど、自分の生活が破たんするおそれがあります。また、家族まで巻き込んで、しぼり取ろうとする可能性もあります。
- ヤミ金融は、電話、雑誌の広告欄、インターネット、SNSなどいろいろな手口でお金を貸そうとしてきます。
- ヤミ金融は、「誰でも」「簡単に」「今すぐに」などの甘い言葉でお金を貸そうとしてきます。でも、うまい話にはウラがあると考えてください。
3_どうしてもお金を借りる契約をする必要がある時は
- 「借入契約書」には、必ず始めから終わりまで目を通すこと。借入金額・利率・返済期間・損害金・返済方法などを十分に確かめ、分からないことは質問し、納得してから、署名をしたり、はんこを押したりすること。
- 意味のわからない書類や何も書いていない白紙の「委任状」には絶対に署名をしたり、ハンコを押したりしないこと。
- 「借入契約書」は必ず受け取ること。そして、大切に保存すること。トラブルになった場合にも重要な資料になります。
- 契約書を渡さなかったり、説明をしない、質問にまともに答えないようなあやしい金融業者からは絶対に借りないこと。
- 何かおかしい感じ、話がうますぎる感じ、急がされている感じなどがした場合には、いったん契約を保留し、冷静になってよく検討したり誰かに相談したりしてみること。
4_返済するときの注意点など
- 返済するたびごとに必ず受領書を受け取り、保管しておくこと。トラブルになった場合には大切な書類になります。
- すべての返済が終わったときは、必ず借用証書を返還してもらうこと(悪用されないように)。
もし返済が困難になったときは
- 絶対に一人で抱え込まず、勇気を出して、家族等に相談すること。
- 場合によっては、相談した家族等とともに、弁護士の専門窓口である法律相談センターで相談すること。
- そして、家族や弁護士等の相談に乗ってくれた方々とともに、業者と話し合い、返済条件の変更や繰延べなどの和解に向けて進めていくこと。
- なお、和解がうまく行かないときは、簡易裁判所への「調停」の申立てなどにより解決に向けた取組を進めていきましょう。
5_悪質業者に引っかかってしまったら
すぐに家族等に相談すること
- まずは、勇気を出して、家族等に相談すること。時間がたてばたつほど状況が悪化する可能性が高いので、できる限り早く相談してください。
- 相談の内容として、お金を借りた相手業者(貸金業登録番号、名称、代表者名、担当者名、所在地、電話番号など)の情報が重要になります。
- また、被害の内容(借入のきっかけ、借入金の総額、支払総額など)もできるだけ詳しく説明してください。
相談できる窓口
貸金業者や貸金業について
貸金業者に関する相談や紛争解決など
6_参考となるリンク先(外部サイトへリンク)