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激動の昭和/幻想と現実を見つめた画家
会期: | 2007年6月9日(土曜日)–2007年7月29日(日曜日) |
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休館: | 月曜日 ただし、7月16日は開館 |
料金: | 一般800円(700円)、高校・大学生400円(300円)、小・中学生300円(200円) ただし、( )は20名以上の団体料金 |
洋画家・靉光の生誕100年を機に、代表作を網羅する約120点によって「生誕100年 靉光展」を開催いたします。
靉光(あいみつ)は本名を石村日郎といい、1907(明治40)年、広島県の農家に生まれました。はじめ広島市内の印刷所に見習いとして入り、15歳のとき、大阪の画塾で洋画の初歩を学びます。このころから靉川光郎(あいかわ・みつろう)という画名を名乗り、やがてもっぱら靉光と称するようになります。1924年、上京して太平洋美術研究所に入り、二科展や独立美術協会展などに出品しました。
当時の画家たちと同じように、靉光も海外からのさまざまな影響を受けています。なかでも特に影響が大きかったのはシュルレアリスム(超現実主義)でした。《眼のある風景》(1938年)はその代表作です。幻想的な作風ですが、こちらを見つめる「眼」の表現がこの作品に他の作家にない強い個性を与えています。
1943年から44年にかけて描かれた3点の自画像が、今回そろって出品されることも注目されます。写実的な画風に転じながら、自分自身を見つめる内省的なまなざしと、卓抜な油彩技法がそれぞれの作品に高い完成度を与えています。
1944年に靉光は徴兵され、中国で敗戦を迎えます。しかし戦地で病んだ体は十分な治療も受けられないまま、1946年、上海の兵站(へいたん)病院で死亡しました。
戦後になって靉光の作品は次第に注目されるようになり、現在では日本の洋画史上でもきわめて独自性の強い画家として高い評価を受けています。
靉光《眼のある風景》1938年/東京国立近代美術館蔵
これまで多くの人々が靉光について語ってきましたが、その実像が捉えにくいのが靉光といえるでしょう。靉光の研究で知られる江川氏が、これまでの靉光像のいくつかに触れながら、その実像に迫ります。
講師: | 江川佳秀(徳島県立近代美術館 学芸課長) |
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日時: | 2007年7月1日(日曜日)午後1時30分– |
会場: | 宮城県美術館アートホール |
料金: | 無料 |
お申込み: | 不要 |
講師: | 当館学芸員 |
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日時: | 2007年6月9日(土曜日)午後1時- |
2007年6月23日(土曜日)午後1時- | |
2007年7月14日(土曜日)午後1時- | |
2007年7月28日(土曜日)午後1時- | |
会場: | 展示室入口に集合 |
お申込み: | お申込みは不要ですが、「生誕100年 靉光展」の観覧券が必要です。 |
《コミサ(洋傘による少女)》 1929年
広島県立美術館
《編物をする女》 1934年
愛知県美術館
《鳥》 1942年
宮城県美術館
《自画像(白衣の自画像)》 1944年
東京国立近代美術館
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