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正式名称は,「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といい,1971年にイランのラムサールという都市で開催された国際会議で採択されたことから,一般に「ラムサール条約」と呼ばれています。
水鳥をはじめ,さまざまな生きものがすむ大切な湿地を守るために作られた条約で,湿地の「保全」と「交流・参加・普及啓発」と「ワイズユース(賢明な利用)」を理念としています。
日本には,現在52か所のラムサール条約湿地があります。
宮城県には,「伊豆沼・内沼」,「蕪栗沼・周辺水田」,「化女沼」,「志津川湾」の4つの登録湿地があります。同一都道府県内にある登録数としては,全国でもトップクラスで,いずれも国際的にも非常に貴重な湿地です。
(所在地)登米市・栗原市 (ラムサール条約登録年月)1985年9月
日本で2番目にラムサール条約湿地に登録された大小2つの天然の淡水湖沼です。厳冬期でも湖面が凍結せず、周辺にえさ場となる広大な水田があるため、冬には多くのマガンやオオハクチョウ等が訪れ、国内最大級の水鳥の越冬地となっています。また、宮城県では、専門家や地域団体等多様な主体と協力し、沼の自然再生事業に取り組んでいます。
冬のマガンの飛び立ちやねぐら入りは圧巻です。楽しみながら自然を学ぶ観察施設も充実しており、四季を通して、伊豆沼・内沼の自然を体感することができます。
(所在地)大崎市・登米市・栗原市 (ラムサール条約登録年月)2005年11月
マガン、オオヒシクイの越冬地として全国でも最大級の飛来数を誇り、遊水地として自然環境が残されてきました。ガンカモ類のえさ場となる周辺水田と沼を一体とした湿地登録が特徴です。周辺水田では、「ふゆみずたんぼ」(冬の田んぼに水を張り、渡り鳥との共生を目指す農法)の取組が行われており、湿地環境としての重要性が認められています。
夏には、様々な鳥類や水生昆虫などが観察できるほか、ミズアオイが一面に咲きます。冬には数万羽のマガンのねぐら入りや飛び立ち等が観察でき、その様子はまさに神秘的です。
(所在地)大崎市 (ラムサール条約登録年月)2008年10月
「化女沼」は、治水とかんがいを目的としたダム湖で、亜種ヒシクイやシジュウカラガンなど多様なガン類がみられ、渡り鳥の重要な越冬地となっています。また、自然湖をダム化したため、ハスなどの水生植物も非常に豊かな場所になっています。
冬のダイナミックなマガンのねぐら入りや飛び立ち、夏には、沼がハスやヒシに覆われ、その上を多くのトンボ類が飛び交い、美しい風景を見ることができます。
(所在地)南三陸町 (ラムサール条約登録年月)2018年10月
志津川湾は、寒流と暖流の両方が流れ込む海域で、冷たい海に生育する海藻(マコンブ)と暖かい海に生育する海藻(アラメ)の両方がみられる珍しい海です。これまで、210種類以上の海藻・海草類が確認され、様々な生き物が生息しています。海域としては東北初、海藻藻場としての登録は国内初となります。
四季を通して豊かな海の様子が観察できるほか、冬には、国の天然記念物であるコクガンや、オオワシなどの希少な鳥を観察することができます。
※ マップについては,公益財団法人宮城県伊豆沼・内沼環境保全財団、登米市、栗原市、大崎市、南三陸町の協力を得て作成しました。
※ このマップは、みやぎ環境税を活用しています。
宮城県北部にある「伊豆沼・内沼」,「蕪栗沼・周辺水田」,「化女沼」の3つのラムサール条約湿地は,直径10キロメートル圏内に位置しており、それぞれの沼が三角形の頂点に位置していることから、豊かな自然が残されている象徴として、地域の方々から「ラムサールトライアングル」と呼ばれています。
日本に飛来するガン類の約85%が,このラムサールトライアングルの3つに飛来していると言われ,夜はこれら湿地等をねぐらにし,昼間は周辺の広大な水田などで給餌及び休息しています。
長年にわたり、市民団体が行っている「Flying Geeseを探せ!(ガン類の水田利用調査)」から,日中の分布状況及びねぐら入りへの導線を取りまとめましたので報告します。
みやぎラムサールトライアングル魅力発信事業情報発信基盤整備業務報告書(PDF:1,137KB)
報告書作成者:特定非営利活動法人田んぼ
みやぎラムサールトライアングル魅力発信事業情報発信基盤整備業務報告書(PDF:3,415KB)
報告書作成者:特定非営利活動法人田んぼ
※ みやぎ環境税を活用して実施しています。
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