魚介類に含まれる水銀量に注意しましょう
魚介類の摂食と水銀
- 魚介類(クジラ類を含む。以下同じ。)は、良質なたんぱく質のほか血管障害の予防やアレルギー反応を抑制する作用があるDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)を多く含み、またカルシウムなどの摂取源になるなど、健康的な食生活にとって不可欠で優れた栄養特性を有しています。
- このように利点が多い食材である反面、自然界に存在する水銀を食物連鎖の過程で体内に蓄積するため、日本人の水銀摂取の80%以上が魚介類由来となっています。
魚介類はからだに良いものですが、妊娠中は少しだけ注意が必要です
- 平均的な日本人の水銀摂取量は健康に影響を与えるようなレベルではありませんが、魚介類を極端にたくさん食べるなど、偏った食べ方をすることでこの水銀が取り込まれ、胎児に影響を与える可能性があることがこれまでの研究から指摘されています。
- そのため、次のとおり注意が必要な魚介類の種類や食べる量についての目安が示されています。健やかな妊娠・出産のために、この目安を参考にして、バランスの良い食事を心がけましょう。
注意が必要なのは、食べる魚介類の種類と量です
1.魚介類1人前(80g)に含まれる水銀量に注意しましょう
日本人が平均1食に食べる魚介類の量は、刺身1人前、切身1切れ、それぞれ約80gです。
2.1週間を基準として摂取する水銀量を考えてみましょう
胎児に影響を与えない水銀量は、1週間に●(黒丸印:水銀量)2個までが目安です。
~注意が必要な魚介類について~(1週間に摂取できる水銀量を●2個分とします)
刺身1人前、切り身1切れ(それぞれ80g)に含まれる水銀量(●) |
魚介類の名前 |
食べる量の目安 |
●
1個
|
キダイ、マカジキ、ユメカサゴ、ミナミマグロ、ヨシキリザメ、イシイルカ、クロムツ |
1回80gとして、週に2回まで
(1週間当たり160g程度) |
●●
2個
|
キンメダイ、メカジキ、クロマグロ(本マグロ)、メバチ(メバチマグロ)、エッチュウバイガイ、ツチクジラ、マッコウクジラ |
1回80gとして、週に1回まで
(1週間当たり80g程度) |
●●●●
4個
|
コビレゴンドウ |
1回80gとして、2週間に1回まで
(1週間当たり40g程度) |
●●●●●●●●
●●●●●●●●
16個
|
バンドウイルカ |
1回80gとして、2ヶ月に1回まで
(1週間当たり10g程度) |
参考
- 特には注意が必要でないもの
キハダ、ビンナガ、メジマグロ、ツナ缶、サケ、アジ、サバ、イワシ、サンマ、タイ、ブリ、カツオ など
- 魚介類の消費形態ごとの一般的な重量
- 寿司、刺身 一貫又は一切れ当たり 15g程度
- 刺身 一人前当たり 80g程度
- 切り身 一切れ当たり 80g程度
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