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糯性で精麦白度が高い六条大麦奨励品種「ホワイトファイバー」(PDF:142KB)
水田利用部 水田輪作班 TEL: 0229-26-5106
糯性大麦は,血中コレステロール正常化や食後血糖値上昇抑制などの機能性をもつ成分であるβ-グルカンを多く含んでいます。近年は,この機能性が注目され,糯性大麦の需要が増えているため,実需者からは糯性大麦の増産が望まれていました。
そのため,大麦の主産県である本県では,栽培特性や精麦品質が優れる糯性大麦の品種選定を行ってきました。
「ホワイトファイバー」の出穂期及び成熟期は,ほぼ「シュンライ」と同程度で,本県での早晩性は早生になります。収量性は「シュンライ」より多収で,容積重も同程度ですが,千粒重がやや小さい特性があります(表1)。
「ホワイトファイバー」は,大麦の加工適性を判断する項目である硝子率が「シュンライ」より低く,精麦白度は「シュンライ」より高いため,精麦品質が優れています。また,糯性の「ホワイトファイバー」は,粳性の「シュンライ」よりβ-グルカン含有率が高い特徴があります(図1)。
以上のことから,「ホワイトファイバー」は,栽培特性や精麦適性が優れ,実需者ニーズに応えることができる品種であると評価し,新たに奨励品種に指定しました。
表1 特性一覧
図1 精麦品質
栽培にあたっては,赤かび病抵抗性が「シュンライ」と同じ”やや弱”なので,適期の防除を行って下さい。また,穂発芽性が”中”なので,刈り遅れによる品質低下を避けるため,適期収穫に努めて下さい。
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