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地域低利用資源「もみ殻」利用による繁殖育成雌豚の四肢強化対策(PDF:213KB)
種豚家きん部 原種豚チーム TEL:0229-72-3101
繁殖雌豚が廃用されてしまう理由の多くに,脚弱症(非感染性肢蹄障害)があり,現場からは脚の丈夫な繁殖雌豚が望まれています。そこで,将来繁殖雌豚として活用される育成雌豚を,地域の低利用資源である「もみ殻」を床材とした豚舎で飼養することで,脚が丈夫になるかを調査しました。
約10週齢のランドレース種雌24頭を,もみ殻床飼養群12頭(図1),コンクリート床飼養群12頭に分けて飼養しました。その結果,もみ殻床飼養群において,もみ殻投与後9週で「つなぎ」の部分が硬すぎず,また,柔らかすぎず,標準的な状態へと改善されることが確認されました(図2)。試験開始から9週後の豚の歩様についても,もみ殻床飼養群では初期の状態を維持していることがわかりました。種豚として農家へ配布した割合は,もみ殻床飼養群67%,コンクリート床飼養群17%となり,脚の状態及び歩様が良好な個体が多いもみ殻床飼養群で有意に高い割合となりました。
図1 もみ殻床飼養豚
図2 もみ殻床飼養試験前後の「つなぎ」の状態
農場内の衛生状態を保つためにも,もみ殻の仕入れ先は,他の畜産農家との接触の危険が少ない場所を選び,質が良く,異物が混入していないもみ殻を利用してください。また,感染症対策として,約1ヶ月ごとにもみ殻交換し,飼養中の駆虫剤や抗生物質の投与計画について,獣医師と相談してください。
より詳しい内容は「普及に移す技術」第92号(平成29年発行)「地域資源「もみ殻」利用による繁殖育成雌豚の四肢強化対策」をご覧ください。
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