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細菌は、自然環境中に数多く住み着いており、食肉、魚介類、野菜などには、いろいろな細菌が付いています。
つまり、全く細菌が付いていない原材料はなく、必ずその食品にあった環境中の細菌が付いていると考えなければなりません。
このためには、先ず原材料は、区分して専用容器に保管することが必要です。
さらに加熱調理した食品や生で食べる食品は原材料からの細菌汚染を防ぐため調理器具を使い分けるなどの工夫が必要になります。
また、手指にも多数の細菌が付いているため、調理の際の手洗いは、食品に細菌を付着させないための第一歩として大切です。
食中毒細菌の中には、カンピロバクターのように少量の菌で発病する細菌もありますが、多くは黄色ブドウ球菌、ウエルシュ菌などのように食品中で大量に増殖して食中毒を引き起こします。
そこで、食中毒を防ぐには、この「増やさない」ことが重要なポイントになります。
細菌には、それぞれ生育に適した温度帯があり、食品を保存する際には、この温度帯を避けた温度(冷蔵庫は10℃以下に、冷凍庫は-15℃以下。)で保存する必要があります。
また、細菌は条件(温度・水分・栄養)さえよければ「ねずみ算式」に分裂して増えるので、食品を長期間放置しないように心がけなければなりません。
例えば、缶詰食品は、なぜ冷蔵しなくても長時間の保存が出来るのでしょうか。
これは、缶詰が120℃で4分以上という殺菌が行われているからです。
食品を十分加熱すること、食器・ふきんを煮沸したり、次亜塩素酸ナトリウム溶液につけたりすること、手指を逆性石鹸などで洗うことなどは、細菌を死滅させる殺菌、消毒方法です。
ただし、黄色ブドウ球菌のように毒素を作る細菌は、ひとたび食品中で増殖すると、たとえ加熱殺菌して菌を殺しても、作られた毒素で食中毒が起こることもありますので注意が必要です。
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