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「吟のいろは」は,寒さに強く多収で耐倒伏に優れる醸造用品種を育成することを目標に,古川農業試験場と産業技術総合センターが共同で育成した新しい酒造好適米です。
「東北189号」(のちの「げんきまる」)を母,「出羽の里」を父として2007年に人工交配を行い,約12年の歳月をかけて育成され,2020年2月に「吟のいろは」として出願公表されました。熟期は中生で,「蔵の華」より寒さに強く,穂発芽しにくく,収量性は「蔵の華」並です。玄米は「蔵の華」よりやや大きく,中~大きめの心白を高頻度で発生します(写真)。製成酒の特長は,「蔵の華」は淡麗ですっきりした味わいになるのに対し,「吟のいろは」は味わいにふくらみがありやわらかな酒質になります。
「吟のいろは」は,「吟味,吟醸」と「いろは(基本)」や伊達政宗公の娘「五郎八(いろは)姫」をイメージしたものです。酒質がやわらかな印象であることからも,ものごしのやわらかなお姫様を連想できます。今後は「蔵の華」とともに,宮城のお酒の美味しさを発信していきます。
注)心白:主に米の中心部に発生する白い部分。日本酒造りに欠かせない麹菌が繁殖しやすい。
写真 玄米(2018年)(左:吟のいろは 右:蔵の華)
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