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水稲におけるリン酸減肥に関する施肥基準(PDF:118KB)
土壌肥料部 土壌肥料班TEL0229-26-5107
リン酸は原料となる鉱物資源が限られており,肥料価格高騰のリスクが高く,コストを抑えるために土壌中のリン酸供給量に応じた施肥量の節減(減肥)が求められています。しかし,これまで県内での試験データを基にした水稲作のリン酸の減肥基準はありませんでした。そこで「ひとめぼれ」について,古川農業試験場内でリン酸減肥試験を行い,新たな施肥の目安(施肥基準)を示しました。
異なる4つの土壌型(黒泥土,灰色低地土,褐色低地土,黒ボク土)のほ場に,リン酸施肥量を標準およびその半量とした試験区を設け「ひとめぼれ」を5年間移植栽培し,生育量と収量の推移を調査しました。その結果,栽培前に測定した土壌の可給態リン酸の量(トルオーグ法による測定値)が15mg-P2O5/100g乾土以上あれば,黒ボク土を除いた灰色低地土,褐色低地土,黒泥土では,リン酸を標準の半量に減肥しても,標準量と同等の生育量と収量が得られることがわかりました。一方,可給態リン酸の量が6mg-P2O5/100g乾土未満では,リン酸欠乏により減収する可能性があるので,リン酸を含む土づくり肥料と標準施用量のリン酸を施肥する必要があります。以上の知見と既存のリン酸施用基準を参考にして新たな施肥基準を作成しました(表)。
表 水稲作における土壌の可給態リン酸量とリン酸施肥量の目安
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