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膨潤発酵処理米を給与した黒毛和種肥育牛の肉の特徴(PDF:295KB)
酪農肉牛部 肉牛チーム Tel0229-72-3101
宮城県は全国有数の飼料用米の生産県になっており,牛への給与事例も増えつつあります。飼料米を給与することにより,牛肉中の脂肪の質が向上するといった報告もありますが,十分に明らかになっていません。そこで,膨潤発酵処理米(炊いたご飯を発酵させた飼料)を給与した黒毛和種肥育牛の牛肉について,一般消費者による官能評価を行いました。
官能評価は一般消費者150名から回答を得ました。評価方法は,脂肪に関する14用語を含む24用語について,膨潤発酵処理米の給与牛肉と給与していない通常牛肉のどちらが,より強く感じるかを選択する方法で行いました。
なお,給与牛肉は出荷前6ヶ月間に1日あたり1kg膨潤発酵処理米を給与したものです。
その結果,膨潤発酵処理米の給与牛肉でより多くの回答者が強く感じた用語は,「口どけが良い」,「甘い」,「脂っこい」でした(図1)。
すなわち,膨潤発酵処理米を給与した和牛肉は「口どけが良く,甘くて脂っこい」特徴があるといえます。
膨潤発酵処理米は,消化性に優れ嗜好性も良いことから,宮城県内の利用増加が期待されます。今回は,膨潤発酵処理米「ふっくらライス」(株式会社野川ファーム)を給与した官能評価の結果です。肉のおいしさには,物理性や文化的要素なども影響すると言われています。
本研究は農林水産省委託プロジェクト研究「低コスト・省力化,軽労化技術等の開発」の助成で行われています。
より詳しい内容は「普及に移す技術」第90号(平成27年発行)「膨潤発酵処理米を給与した黒毛和種肥育牛肉の特徴」をご覧ください。普及に移す技術
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