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気仙沼市唐桑町中井地内に位置する農地海岸船尻地区において、資材及び機械運搬に伴い、ケーブルクレーンを使用し工事を行うため、南三陸支所内の若手職員12名の技術向上を目的として現地研修会を開催しました。
農地海岸船尻地区は、平成23年東北地方太平洋沖地震災害により被災し、その後、平成25年及び平成28年の波浪においても被災し、早急な復旧が必要な地区です。本地区は、三陸海岸特有の急傾斜の断崖下に築造されているため、現地に下る道路も無く、さらに太平洋外洋側に面していることもあり、波浪時は波が高い現場です。大変厳しい条件下での施工となりますが、この条件下でも安全に工事を進める必要があります。
海岸堤防復旧工 ΣL=127.4m
ケーブルクレーン(索道)は、空中に架け渡したワイヤーロープに搬器を懸垂して荷物を運搬する施設です。山の麓から山頂や中腹にワイヤーロープを渡し、道路等を建設しなくても狭隘で急峻な場所で安全・迅速、かつ効率的に資材及び機械運搬やコンクリート打設を行えます。
利点としては、以下のものが挙げられます。
深い山々に覆われた我が国では、まさにうってつけの運搬手段といえ、土砂災害の復旧工事や道路工事、ダム工事、林業等で広く用いられている工法となっています。
現在、3月下旬からケーブルクレーンを設置し、被災した堤防の復旧工事を始められるよう準備している段階です。工事は、平成29年8月31日までの期間で行う予定としています。
今回の研修会に参加した職員からは、「現場条件に最適な機種・工法を選択している。創意工夫を感じる活用事例だ。」や「施工計画に安全性・経済性への配慮が感じられる。」等の意見があり、大変有意義な研修会となりました。
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